トップ
>
甲板
>
デツキ
ふりがな文庫
“
甲板
(
デツキ
)” の例文
今日
(
けふ
)
牧野事務員に託してマルセイユ迄
行
(
ゆ
)
く仲間
丈
(
だけ
)
甲板
(
デツキ
)
用の
籐
(
たう
)
の寝椅子を買つて貰つたが、一個一円五十銭づつとは
廉
(
やす
)
い事である。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
「永久に忘れはしない」と、
甲板
(
デツキ
)
に見送られる人人が言ふ。だが兩方とも、意識の潛在する心の影では、忘却されることの悦びを知つてゐるのだ。
宿命
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
と
渠
(
かれ
)
は
獨
(
ひと
)
り
頷
(
うなづ
)
きつゝ、
從容
(
しようよう
)
として
立上
(
たちあが
)
り、
甲板
(
デツキ
)
の
欄干
(
てすり
)
に
凭
(
よ
)
りて、
犇
(
ひしめ
)
き
合
(
あ
)
へる
乘客等
(
じようかくら
)
を
顧
(
かへり
)
みて
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『
夫人
(
おくさん
)
、すこし、
甲板
(
デツキ
)
の
上
(
うへ
)
でも
逍遙
(
さんぽ
)
して
見
(
み
)
ませうか。』と
私
(
わたくし
)
は
二人
(
ふたり
)
を
誘
(
いざな
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
船の進行に
伴
(
つ
)
れて
可愛
(
かあい
)
い十三四の二人の娘が緋の色の
裳
(
も
)
を円く揚げながら、母親らしい女の弾くマンドリンに合せてマルセイユウズの曲を舞つて
甲板
(
デツキ
)
の上の
旅客
(
りよかく
)
に銭を乞うて居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
甲板
(
デツキ
)
の
片隅
(
かたすみ
)
に
寂寞
(
じやくまく
)
として、
死灰
(
しくわい
)
の
如
(
ごと
)
く
趺坐
(
ふざ
)
せり。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
此
(
この
)
港では釣が出来ると云ふので
甲板
(
デツキ
)
の上から牛肉を餌にして糸を垂れる
連中
(
れんぢゆう
)
がある。三浦は黒鯛に似た形の、
暗紫色
(
あんししよく
)
に黄味を帯びた二尺
許
(
ばかり
)
の無名
魚
(
ぎよ
)
や「小判
冠
(
かぶ
)
り」を釣つて大得意である。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
“甲板”の意味
《名詞》
(かんぱん、こうはん)船舶の上部の広く平らな部分。デッキ。
(こういた)机・棚などの上面の板。
(こういた)鰹木を支えるために棟に沿って渡す長い板。
(出典:Wiktionary)
甲
常用漢字
中学
部首:⽥
5画
板
常用漢字
小3
部首:⽊
8画
“甲板”で始まる語句
甲板上
甲板番
甲板士官
甲板組
甲板部
甲板掃除
甲板旅客
甲板球戯
甲板給仕