“可愛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かわい37.3%
かあい19.8%
かわゆ8.3%
かはい8.3%
かわ6.7%
かあ3.2%
かはゆ2.7%
いと2.1%
かは1.9%
いとし1.6%
かあゆ1.3%
めんこ1.1%
イト0.8%
かあひ0.5%
かわえ0.3%
かわひ0.3%
いたい0.3%
おかし0.3%
かあいく0.3%
かえい0.3%
かえぇ0.3%
かな0.3%
かわいい0.3%
かわいゝ0.3%
かわゆい0.3%
かわゆく0.3%
ははひ0.3%
めん0.3%
0.3%
カナ0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのなくなった祖母は、いつもほとけの御飯の残りだの、洗いながしのお飯粒まんまつぶを、小窓に載せて、雀を可愛かわいがっていたのである。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さりとも胎内たいないつきおなことして、はゝ乳房ちぶさにすがりしころ手打てうち/\あわゝの可愛かわいげに
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
口前くちまへひとつで諸家しよけ可愛かあいがられ、四十年来の閲歴えつれき聞人達もんじんたち気風きふう呑込のみこみたれば
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
大姉樣おほねえさま小姉樣ちひねえさまぼくすこしも可愛かあいがりてれねば、んなやつには御馳走ごちそうもせず
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
うつくしき乳房ちぶさ可愛かわゆひとふくまするときもあるべし、れはきみ幸福しやわせなれかし
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
珠運しゅうんも思いがけなく色々の始末に七日余り逗留とうりゅうして、馴染なじむにつけ亭主ていしゅ頼もしく、おたつ可愛かわゆ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「たかが一本の竹といふが、わしには、竹もすずめねこも人の子も、みな同じやうに生命いのちのある、可愛かはいいものに思はれてのう。」
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
楕圓形だゑんけいは、羽状複葉うじやうふくえふふのが眞蒼まつさをうへから可愛かはいはなをはら/\とつゝんで
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こうして、三郎次は夫婦仲よく、貧乏人を恵んで、幸福に暮しました。花子という可愛かわいい女の子が生れて、いつの間にか十年ばかり経ちました。
三人兄弟 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
河には船が相変らず頻繁に通り、向河岸の稲荷いなりの社には、玩具がんぐ鉄兜てつかぶとかぶった可愛かわゆい子供たちが戦ごっこをしている。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「あたし、いま、人形におっぱいあげていますの……」と言いました。しばらくすると可愛かあ子守唄こもりうたがきこえて来ました。
人形物語 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)
母様おつかさんわたし一人可愛かあいんだから、うして、先生せんせいのいふことはわたしだますんでも
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そばには可愛かはゆちご寐姿ねすがたみゆ、ひざうへには無情むじやうきみれを打捨うちすたまふかと
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
またと、こんななさけないがあらうかいの! たゞ一人ひとりの、可愛かはゆ一人ひとりの、大事だいじの/\祕藏兒ほんそごをば
流浪から流浪、艱難から艱難、いろいろのお方とも出入りを重ねたが、真底から可愛いとしいと思われたのは、偶然にお逢いしたこの方ばかり。
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
おゝ、ロミオどの、可愛いとしうおもうてくださるがまことなら、其通そのとほ誠實せいじつうてくだされ。
などと云つたりして居ました。おさやんは私の母から私よりも大切なのかと思ふ程に可愛かはゆがられて居ました。おさやんは庭から帰るやうなことをせずに私の家では家の人のやうに用の手伝ひなどをして居ました。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
春の夜や歌に更かせし小人せうじんの口元可愛かはゆきゑみをしぞ思ふ
短歌 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
世を捨てさせし其人は、可愛いとしとは思ひながらも世の關守せきもりに隔てられて無情つれなしと見せたる己れ横笛ならんとは。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
が、あれはゆきれいがあつて、小兒こども可愛いとしがつて、れてかへつたのであらうもれない。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
姉樣ねえさま御覽ごらんれよかし、おまへめられなばれとてもうれしきものをと可愛かあゆふに
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
自分が其処そこに居たのも三月みつきばかりの間だったが、一度も談話はなしした事もなく、ただ一寸ちょいと挨拶をするくらいに止まっていた、がその三人の子供が、如何いかにも可愛かあゆいので
闥の響 (新字新仮名) / 北村四海(著)
「ほら、とッと——なア。とッと、こ、こ、こ、こ、こッてな。——さ、しッこするんだど、可愛めんこいから……」そして「シー、シー、シー。」と云った。
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
そうれまんだきもべ焼けるか。こう可愛めんこがられても肝べ焼けるか。可愛めんこ獣物けだものぞいわれは。見ずに。いんまになら汝に絹の衣装べ着せてこすぞ。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
可愛イトしいおれの名は、さうだ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
可愛イトしいおれの名は、さうだ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
あゝ可愛かあひさうなことをとこゑたてゝもきたきを、さしも兩親ふたおや機嫌きげんよげなるにいでかねて、けむりにまぎらす烟草たばこ二三ぷく
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
快活くわいくわつなる水兵すいへい一群いちぐんその周圍まわり取卷とりまいて、『やあ、可愛かあひらしい少年せうねんだ、乃公おれにもせ/\。』と立騷たちさわぐ、櫻木大佐さくらぎたいさ右手めてげて
そうだ、長左衞門殿どんとおさなさんが可愛かわえがって貰いイして漸々よう/\に育って、其の時名主様をしていた伊藤様へ願って、自分の子にしたがね、名前なめえが知んねいと云ったら、名主様が
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
めえ達二人の丹誠で命を助けたのだから二助としろと云わしゃった、何がさて名主様が命名親なつけおやだんべい、サア村の者が可愛かわえがるめいことか、外へでも抱いて出ると、手から手渡しで、村境むらざかいまで行ってしまう始末さ
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
さき賣物買物うりものかひものかねさへ出來できたらむかしのやうに可愛かわひがつてもれませう、おもてとほつててもれる
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
こんな可愛かわひものさへあるに、あのやうなたぬきわすれられぬはなん因果ゐんぐわかとむねなかかきまわされるやうなるに、れながら未練みれんものめとしかりつけて
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
けれども、此様こんな繊細かぼそ可愛いたいげな声で啼くのは一疋も無い筈だから、不思議に思って、そっと夜着の中から首を出すと、
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
渠はその音の可愛おかしさに、なおしいて響かせつつ、橋のなかば近く来たれるとき、やにわに左手ゆんでげてその高髷たかまげつかみ、
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
されど熊は次第しだいなれ可愛かあいくなりしと語るうち、主人は微酔ほろゑひにて老夫らうふにむかひ、其熊は熊ではなかりしかと三人大ひに笑ひ
商人あきゅうどでも職人でもい男で、女の方は十九か廿歳はたちぐらいで色の白い、髪の毛の真黒まっくろな、まなこが細くって口元の可愛かえいらしいい女で
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
わっしは、あんたがこの子を可愛かえぇがっていなさることを知ってるんで、そのことを考えていたんでさあ。わっしらはみんなあんたの御親切をほんとに有難く思っていますし、御覧の通りにあんたを信用していて、薬を酒みてえに飲んでます。で、わっしはこうしたらみんなに都合がいいだろうと思うんですがねえ。
一すぢに求め求めてやまざりしわかき日のわがすがた可愛かなしも
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
「お前はどうかしてるよ。今、爰から帰って何になるぞい。自分の身体が可愛かわいいとは思わねえかよ」
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
多くのお客に肌身をゆるし可愛かわいゝのすべッたのと云う娼妓だ、いくらあゝ立派な口をきゝ、飽まで己らに情をたてると云ってゝも、フイと気が変って海上になびかないとも限らないから
遮莫さもあれおれにしたところで、いとおしいもの可愛かわゆいものを残らず振棄てて、山超え川越えて三百里を此様こんなバルガリヤ三がいへ来て、餓えて、こごえて
一人の娘がアいう事に成りましたので此のを助けて連れて帰りましたが、わずか内に居ります間も誠に親切にしてまことの親子の様にして呉れまして、なんだか可愛かわゆくてなりませんで、是もなんぞの縁でございましょうから
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
八重「半治はん誠にほめえはりいよう、ほれじゃアまねえよ、ふァたい此家ほゝているに、ほめえがほんなほとをひてや親分ほやぶんまねえよ、小兼ほはねはんにひまになってへえれってえ、ほれじゃア可愛ははひほうだアへえ」
何ちゅう可愛めんげえんだべ、俺ら……
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
のような文字を用いているが、奈良朝においては、これらは無差別に用いられているのではなく、「」「可愛」「」「」などの諸語の「え」には衣依愛哀埃など(甲)類に属する文字を用いて延曳叡要などを用いず
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
にほどりの葛飾早稻カツシカワセをにへすとも、可愛カナしきをに立てめやも