“おかし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
可笑65.9%
可怪15.4%
可訝8.1%
奇怪1.6%
怪訝1.6%
0.8%
可恠0.8%
可愛0.8%
好笑0.8%
御菓子0.8%
(他:4)3.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
アイじゃ可笑おかしいわ、ウンというンだわ、と教えられて、じゃ、ウンと言って、可笑おかしくなって、不覚つい笑い出す。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「これは、」と額を押えたが、隔てていれば見えもせず、聞えもせず、のあたりのお夏にはどんなに可笑おかしかったろう。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「(そうです。)は可怪おかしい。近所に居ながら、知らんやつがあるか、判然はっきりえ、落籍ひいたのか!」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
少しく可怪おかしいとは思ったが、柔かいのはおそら粘土ねばつちであろうと想像して、彼はずここに両足を踏み固めた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
また気のせいで、どうやら、こう、すやすやと花が夜露を吸う寝息が聞える。可訝おかしく、天鵞絨びろうどの襟もふっくり高い。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大道で話をするのが可訝おかしければ、その辺の西洋料理へ、と云っても構わず、鳥居の中には藪蕎麦やぶそばもある。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ハア……しかし何ですね。……その前にその芬子という妹は、何だってソンナ奇怪おかしな真似をしたんでしょうか。姉さんの着物を着て、その夫に仕える真似事をしたりなんか」
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
如何どうするだろうと内々ない/\局の朋輩も噂していた程であったが、お秀は顔にも出さず、何時も身の周囲まわり小清潔こざっぱりとして左まで見悪みにく衣装なりもせず、平気で局に通っていたから、奇怪おかしなことのように朋輩は思って中には今の世間に能くある例をひいて善くない噂を立てる連中もあった。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
授業にかかって、読出した処が、怪訝おかしい。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はじめて怪訝おかしな顔をした。
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そこであなたの自ら好んでおおかしになる危険は宜しいのですか。
どふやら可恠おかしな御容子と、夫婦が粋な勘違ひ。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
いや待て待て。知らずばてうどそれでよい。李下の冠、瓜田の沓。這入て見るも可恠おかしなものと、思はぬではなかつたが。ついこの外を通つたゆゑ。尋ねてみたい気になつたも、一ツは家へ帰るがいや。汝はなにかを知つてもをれば、少しも隠さぬ、察してくれ。遅刻おそいついでに、今夜はここで、一寝入して行かふ。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
渠はその音の可愛おかしさに、なおしいて響かせつつ、橋のなかば近く来たれるとき、やにわに左手ゆんでげてその高髷たかまげつかみ、
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「でも何だかそれじゃ好笑おかしいわ。それを御着なさる位なら、まだ今までの方がいいのですもの」
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「まあ、好笑おかしいわ」
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
鄭寧ていねいに礼を述べた奥さんは、次のへ立つ時、その折を持って見て、軽いのに驚かされたのか、「こりゃ何の御菓子おかし」と聞いた。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それでも始の内は滑稽こっけいも構わず暇がかかるのもいとわず平気でやっていたが、しだいに僕の好奇心を挑発ちょうはつするような返事や質問が千代子の口から出て来るので、僕はこごんだまま、おいちょいとそれを御貸おかしと声をかけて左手を真直まっすぐに千代子の方へ差し伸べた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
——金石かないわみなと、宮の腰の浜へ上って、北海のたこ烏賊いかはまぐりが、開帳まいりに、ここへ出て来たという、滑稽おかしな昔話がある——
瓜の涙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかしてみづかべんじてはるゝは、作者さくしや趣意しゆいは、殺人犯さつじんはんおかしたる人物じんぶつ
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
そのお客がどんな人であったか、またその物蔭から出た黒い人影が、どんな形であったか、そんなことはまるっきり要領を得ないから、米友は笑止おかしがって鍋焼饂飩に力をつけてやり、お茶を飲ませたり、こわれた道具を片附けたりしてやりました。