“あやし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
79.1%
6.1%
可怪4.7%
2.0%
1.4%
1.4%
不審0.7%
可恠0.7%
奇怪0.7%
0.7%
妖美0.7%
0.7%
怪事0.7%
0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
へぼ探偵にちがいないと、昨日は内心がっかりしていたのに、予期に反してこの快報をもたらしたのであるから、愕きんだ。
わがるところ正しくば、汝の登るはとある流れの高山よりに下り行くごとし、何ぞとするに足らんや 一三六—一三八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
段々遠退いて、お天守しくると、可怪可恐間々るで、あのものがいでくと、前様はつせえたり……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さすがに持扱ひて直行の途方に暮れたるを、老女は目をめて、何処より出づらんやとばかり世にもき声をちてく笑ひぬ。彼は謂知らぬ凄気に打れて、覚えず肩をかせり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
紇はみながらその声をしるべにしてあがって往くと、大きな洞門があって、その前の花の咲き乱れた木の下で、数十人の美女が蝶の舞うように歌い戯れていた。
美女を盗む鬼神 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
則重公ふと眼覚めてみ給ひ、何とて泣給ぞとおほせあり
意外な安二郎の迎えを豹一は不審んだが、実はお前の母親のことやがとわざとお君とも女房ともいわずに喋り出した安二郎の話をきくと、事情が分った。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
お前に暇を出したとて、お松の口が塞がぬ上は、やつぱり嘘が真実になる。さうでなうても、この間から、衆婢可恠う思ふてゐる、素振りが見えるに、なほの事、腹が立つてたまらなんだも。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
してるとでなくとも、此樣想像るであらう、本船ふかの奇怪印度洋大惡魔れなき海賊船で、先刻か/\の海上で、星火榴彈げ、火箭して
こう申せば何ですが、四ツ谷の空の一方には、い雲が立上ってならぬ兆候が見えて、今にも破裂しそうで、気にってなりません。打棄っておいてはお互の身の上でしょう。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
昼も妻戸をほのぐらく垂れこめて、青金砂子のみが妖美く光るふすまの隅に、薬湯の番をしている侍女たちも、そこを隔てた姫の部屋をるようにして、低声に答えるのであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これによりて活胴を試みたく、かに柳原の土手へ出で往来の者を一刀に殺害しけるが、ある夜飛脚を殺し、の止まりたるをみ、懐中を探れば金五十両を所持せり。
三甚内 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
怪事婦人けて連理椅子べたのは、美少年のそれにあらず。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)