“天守”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てんしゅ66.7%
てんしゆ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
安房国館山あわのくにたてやま里見義弘さとみよしひろが城——ここには三層の天守てんしゅがあって海に面し、威容は海路からも望まれます。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
されば、気高いと申しても、天人神女てんにんしんにょおもかげではのうて、姫路ひめじのお天守てんしゅはかまで燈台の下に何やら書をひもどく、それ露がしたたるように婀娜あでなと言うて、水道の水で洗い髪ではござらぬ。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やまくづして、みねあましたさまに、むかし城趾しろあと天守てんしゆだけのこつたのが、つばさひろげて、わし中空なかぞらかけるか、とくもやぶつて胸毛むなげしろい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
まだ、朝早あさまだき、天守てんしゆうへからをかけてかたちくもむらがつて、処々ところ/″\物凄ものすさまじくうづまいて、あられほとばしつてさうなのは、かぜうごかすのではない。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)