“拡”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
ひろ80.1%
ひろが14.5%
おしひろ1.4%
ひろま1.4%
はだ0.5%
はだか0.5%
はびこ0.5%
ひら0.5%
ひろげ0.5%
ハヾ0.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで、いやしくも著作をするほどの人は、支那の書物も読めたであろうが、かの伝説のごときは誰が語り伝えて世にひろめたものか。
妖怪漫談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
患者が顔を差寄すれば、綿なす湯気は口にみなぎり、頬をおおい、肩を包み、背にひろがり、腰にまとうて、やがて濛々もうもうとしてただ白気となる。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
第十九条 己れを愛するの情をおしひろめて他人に及ぼし、其疾苦を軽減し其福利を増進するに勉むるは、博愛の行為にして、人間の美徳なり。
修身要領 (新字旧仮名) / 福沢諭吉慶應義塾(著)
柿丘の前の血溜ちたまりは、見る見るうちに二倍になり三倍になりしてひろまって行った。それとともに、なんとも云えないやな、だるい気持に襲われてきた。
振動魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
振り返り見れば紋十郎が仁王のように立ちはだかり、ご老師ご発明の投げ爆弾だまへ口火を付けて振りかざし、この私の胸のあたりを狙っているではござりませぬか
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「未だ帰りませんで……。」とそこへ窮屈さうに小さく坐つて、何時も叱られる胸前むなさきはだかりを取締て居る。
茗荷畠 (新字旧仮名) / 真山青果(著)
何時しか暗い陰影かげ頭脳あたまはびこつて来る。私は、うして何処へといふ確かな目的あてもなく、外套を引被ひつかけて外へ飛び出して了ふ。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
秀吉は、うながさるるまま、すぐひらいて、読み下していたが、そのあいだ幾度となく、眼をあかくし、まぶたを指でぬぐい、ついにはしばらくおもてをそらして、一気に読み終ることができなかった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
顔の前で急に手をひろげると、頬に息がかゝるやうな気がする。この息は空気だ。この空気は動かずにゐると何も感じないが、手で動かすと軽い震動を起して涼しい気持ちをさせる。
私は、世にハヾかる様な乗り気で、こんな物を出したのではない。もつとよい物を、寂かな心で書きたい。悔いの少い本を出したい。さうは思うてゐる。
古代研究 追ひ書き (新字旧仮名) / 折口信夫(著)