“繰拡”の読み方と例文
旧字:繰擴
読み方割合
くりひろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
繰拡(くりひろ)げたペイジを凝(じっ)と読入(よみい)つたのが、態度(ようす)で経文(きょうもん)を誦(じゅ)するとは思へぬけれども、神々(こうごう)しく、媚(なま)めかしく、然(しか)も婀娜(あだ)めいて見えたのである。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
翌朝(よくちょう)。画家は楽気(らくげ)に凭掛(よりかかり)の椅子(いす)に掛り、莨(たばこ)を喫(の)み、珈琲(コオフィイ)を飲み、スケッチの手帳を繰拡(くりひろ)げ、見ている。戸を叩(たた)く音(おと)す。
例の如く座敷の炬燵に絵草紙を繰拡(くりひろ)げはしたものの、立ったり坐ったり、気も気では無い。
狐 (新字新仮名) / 永井荷風(著)