“くりひろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
繰拡31.3%
繰展25.0%
繰廣12.5%
繰擴12.5%
栗拾6.3%
繰弘6.3%
繰開6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翌朝よくちょう。画家は楽気らくげ凭掛よりかかり椅子いすに掛り、たばこみ、珈琲コオフィイを飲み、スケッチの手帳を繰拡くりひろげ、見ている。戸をたたおとす。
静三の高まってゆく気分を、うまく繰展くりひろげてくれたのは、店から工場の方へ行く道であった。
昔の店 (新字新仮名) / 原民喜(著)
新聞しんぶん雜誌等ざつしなど繰廣くりひろげてたがなにかない、いつ晝寢ひるねせんか、市街まちでも散歩さんぽせんかと、思案しあんとり/″\まどつてながめると、眼下がんかおろす子ープルスわんかゞみのやうな海面かいめんうかんで、ふね
蟲のも、我を咎むる心地して、繰擴くりひろげしふみ文字もじは、宛然さながら我れを睨むが如く見ゆるに、目を閉ぢ耳をふさぎて机の側らに伏しまろべば、『あたら武士を汝故そなたゆゑに』と、いづこともなくさゝやく聲
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
また栗拾くりひろいやさかなとりに行くときも、高田さんをさそうようにしなければなりません。
風の又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
膝の上になか繰弘くりひろげたる文は何の哀れを籠めたるや、打ち見やる眼元めもとに無限のなさけを含み、果は恰も悲しみに堪へざるものの如く、ブル/\と身震ひして、丈もて顏を掩ひ、泣音なくねを忍樣いぢらし。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
と熱の無い口氣こうきで謂ツて、もう冷たくなツた燒肉ビフテキを頬張るのは、風早かざはやといふ學士で。彼は今晝餐ひるげツてゐるので、喰りながらも、何か原書を繰開くりひろげて眼を通してゐる。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)