“繰擴”の読み方と例文
新字:繰拡
読み方割合
くりひろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
赤地(あかぢ)、蜀紅(しよくこう)なんど錦襴(きんらん)の直垂(ひたゝれ)の上(うへ)へ、草摺(くさずり)曳(ひ)いて、さつく/\と鎧(よろ)ふが如(ごと)く繰擴(くりひろ)がつて、人(ひと)の俤(おもかげ)立昇(たちのぼ)る、遠近(をちこち)の夕煙(ゆふけむり)は、紫(むらさき)籠(こ)めて裾濃(すそご)に靡(なび)く。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
蟲の音(ね)も、我を咎むる心地して、繰擴(くりひろ)げし文(ふみ)の文字(もじ)は、宛然(さながら)我れを睨むが如く見ゆるに、目を閉ぢ耳を塞(ふさ)ぎて机の側らに伏し轉(まろ)べば、『あたら武士を汝故(そなたゆゑ)に』と、いづこともなく囁(さゝや)く聲
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)