“紫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むらさき93.1%
し2.9%
ゆかり1.1%
むらさ0.6%
むさらき0.6%
むら0.6%
アニリン0.6%
リラ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
硫黄(いおう)を燃せばちょっと眼(め)のくるっとするような紫(むらさき)いろの焔をあげる。それから銅(どう)を灼(や)くときは孔雀石(くじゃくいし)のような明るい青い火をつくる。
窃におもんみるに曾某は、もと一飲賭の無頼、市井の小人、一言の合、栄、聖眷(せいけん)を膺(う)け、父は紫(し)、児は朱(しゅ)、恩寵極まりなし。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
雛(ひな)——女夫雛(めおとびな)は言うもさらなり。桜雛(さくらびな)、柳雛(やなぎびな)、花菜(はなな)の雛、桃の花雛(はなびな)、白と緋(ひ)と、紫(ゆかり)の色の菫雛(すみれびな)。鄙(ひな)には、つくし、鼓草(たんぽぽ)の雛。相合傘(あいあいがさ)の春雨雛(はるさめびな)。小波(ささなみ)軽く袖(そで)で漕(こ)ぐ浅妻船(あさづまぶね)の調(しらべ)の雛。五人囃子(ごにんばやし)、官女(かんじょ)たち。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
染出(そめいだ)したる萌黄緞子(もえぎどんす)の油箪(ゆたん)を掛て二棹宰領四人づつ次に黒塗(くろぬり)に金紋(きんもん)付紫(むらさ)きの化粧紐(けしやうひも)掛(かけ)たる先箱二ツ徒士十人次に黒天鵞絨に白く御紋(ごもん)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
道(みち)にさし出(で)た、松(まつ)の梢(こずゑ)には、紫(むさらき)の藤(ふじ)かゝつて、どんよりした遠山(とほやま)のみどりを分(わ)けた遅桜(おそざくら)は、薄墨色(うすずみいろ)に濃(こ)く咲(さ)いて、然(しか)も散敷(ちりし)いた花弁(はなびら)は、散(ちり)かさなつて根(ね)をこんもりと包(つゝ)むで、薄紅(うすあか)い。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
紫式部といったかたの好きだったというももっともで……お紫(むら)と云うがほんとうに紫……などというでしゅ、その娘が、その声で。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ここがヤッパリその本筋なんで……このチュッてえ奴が腸詰(ソーセージ)の材料(タネ)に合格の紫(アニリン)スタムプみてえなチューだったんで……実際眼が眩(くら)んじまいましたよマッタク。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
壁は薄い紫(リラ)。床(ゆか)はこなれた薄つぽい赤。椅子と寢臺とはジヨオン ド クロオム(クロオム黄)。枕と敷布とはずつと薄いシトロン ヹル(緑黄)。かけ蒲團は血色の赤。化粧卓は橙黄。金盥は青。