“咲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
86.6%
さき3.7%
ざき2.0%
さい1.4%
わら1.1%
1.1%
さく0.9%
0.6%
さけ0.6%
0.6%
はなさ0.3%
さか0.3%
0.3%
わらふ0.3%
ゑまひ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その子供こどもたちは、みんながしたように、このさくらしたあそびました。さくらは、はるにはらんまんとして、はないたのであります。
学校の桜の木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
向年より五々の暦数に及んで日域に一人の善童出生し不習に諸道に達し顕然たるべし、しかるに東西雲焼し枯木不時の花さき諸人の頭にクルスを
島原の乱雑記 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
「さやうで御座います。来月あたりに成りませんと、余り咲きませんので、これがたつた一つ有りましたんで、まぐざきなので御座いますね」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「此頃は江戸菊えどぎくが大変よくさいているのよ、江戸菊をもって来ましょうねエ。」とお富は首をちょっとかしげてニコリと笑って。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
かく相讓る時に、そのつどへる人ども、その讓れるさまわらひき。ここに遂に兄儛ひ訖りて、次に弟儛はむとする時に、ながめごとしたまひつらく
みだれきのなの花に、からだがさわると、ヒラヒラと花びらのちるように、あちこちからチョウチョウがとびだしました。
月夜のかくれんぼ (新字新仮名) / 槙本楠郎(著)
さるほどに今歳ことしむなしくはるくれてころもほすてふ白妙しろたへいろさく垣根かきねはな、こゝにも一玉川たまがはがと、遣水やりみづながほそところかげをうつして、ぜかなくてもすゞしきなつ夕暮ゆふぐれ、いとあがりの散歩そゞろあるき
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
秋はここにもくれないに照れる桜の葉はらりと落ちて、仕切りのかき茶山花さざんかかおりほのかに、線香の煙立ち上るあたりには小鳥の声幽に聞こえぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
○たんぽぽ花さけり三々五々五々は黄に
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
おきなさびたるまひがほ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
沙漠さばくよろこびて番紅さふらんのごとくにはなさかん
通い廊下に藤の花をさかしょうと、西洋窓に鸚鵡おうむを飼おうと、見本はき近い処にござりまして、思召おぼしめし通りじゃけれど、昔気質かたぎの堅い御仁ごじん、我等式百姓に、別荘づくりは相応ふさわしからぬ
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「爺つぁん、耄碌もうろくしっこなしにしようぜ。木槌山の柳の下に、五万何ぼもえてたじゃねえか。嫌だぜ、おい。」
わらふ一炉焼返魂 早梅香動出前村
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
ともしびのかげに耀かがよふうつせみのいもゑまひしおもかげに見ゆ 〔巻十一・二六四二〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)