“さく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サク
語句割合
54.3%
15.8%
7.5%
4.7%
佐久4.0%
1.9%
1.6%
1.2%
1.2%
0.9%
0.9%
0.6%
0.6%
0.3%
0.3%
作列0.3%
作物0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
座句0.3%
0.3%
木柵0.3%
0.3%
0.3%
耕作0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
街路の先端、オーレリーの飲食店の近くには、せきのような音が起こっていた。警官や兵士のさくにぶつかって群集が押し返されていた。
大慈大悲の仏たちである。大して御立腹もあるまいけれども、さくがいいだけに、またたきもしたまいそうで、さぞお鬱陶うっとうしかろうと思う。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかるも我國わがくに財源ざいげんにはかぎりあり、兵船へいせん増加ぞうかにも限度げんどあり、くにおもふの日夜にちや此事このこと憂慮ゆうりよし、えず此點このてんむかつてさくこうじてる。
さく三十七ねん十二ぐわつ某夜ばうやことなりき、れいごと灌水くわんすゐへてじよくねむりきしもなく、何者なにものきたりて七福しちふくあたふとげたりとゆめむ。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
けれど、ゆうべ碓氷権現うすいごんげんの境内に、その将門、将頼、将文などの手勢が、宿営したという噂は、途々、何度も耳にした事だし、また佐久さく御牧みまきでも今
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たとえば八さくの朝など、諸家の進物しんもつで広間が埋まるほどな物も、そばから人に与えてしまうので、夕には一物もなかったということです。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
○英国王、其国法ヲ会議スル場所ヲ不都合ナル遠地ニ設ケテ人民ノ議論ヲさくルハ、人ヲシテ奔走ニ疲レ余議ナク其法ニ従ハシメント欲スルナリ。
下に二神あり、一をうつ、一をるいと名づく、並びに葦のさくを執って不祥のを伺い、得ればすなわちこれを殺すと。
三国の代の英雄の曹孟徳が、百万の大軍を率いて呉の国を呑滅どんめつしようとしつつ、「月明らかに星まれにして、烏鵲うじゃくみんなみに飛ぶ」とさくを馬上に横たえて詩を賦したのも丁度斯様いう夜であった。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
寝た間も忘れず七ツおき、義士の苦心にたくらべて、手軽を専一働き升るも、枯木に花さく土地を目当、御近辺なる御馴染様は、十二時の時に限らず、お腹の時計の宜敷折よろしきをり、御足を近く御来駕を
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
さくき、花をくうし香をくような事は僕婢ぼくひの為すがままに任せていたが、僧をひつぎおさめることは、其命を下さなかったから誰も手をつけるものは無かった。一日過ぎ、二日過ぎた。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
なる程、此はさく過ぎまする。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
マニラをバギオに結ぶベンゲット道路のうち、ダグバン・バギオ山頂間八十キロの開さくは、工事監督のケノン少佐が開通式と同時に将軍になったというくらいの難工事であった。
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
林「へえ恐入りました、誠ね有難い事で、旦那さまのおさく恐入おそれえります」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
林「じゃアさくだけして下せえ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
……かん、五、じょうさく、六、の七ツの孔は、人間の五情の言葉と両性の呼吸いきともいえよう。懐竹抄かいちくしょうを読んだことがあるだろう
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして朝飯の事について何やらほざきながら、キャベツ菜の作列さくに添って台所の方へ姿を掻き消してしまった。
あまつさえ、やがて、皇子がげらるるや、ただちにさくして皇太子にたて、そのわずかに四歳の幼児をもって、白河は、鳥羽天皇の御意志をまげて、その御位を譲るように強い給うた。
そしてまだ陽を見たことのないクリーム色の(十二さく)そして彼女の完全な(それは、悲しい、思っただけでも胸のうずくような)離反! 自棄酒やけざけ
自殺 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
中門ちゆうもん突当つきあたつて右に簡略な亜鉛葺とたんぶきの木造の小屋があつて、のぞくと中央に作り掛けた大きなさく像が据ゑられて居る。あとで聞けば倫敦ロンドンから依頼された画家ウイツスラアの記念モニウマンさうだ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
道理で、ひどく追い矢が集まると思い当ったので、孫堅は頭にかぶっていた「さく」という朱金襴しゅきんらんの盔を手ばやく脱いで、焼け残りの民家の軒柱へそれをかけ、あわてて附近の密林へかくれこんでいた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
座句さく山の項の栂原山以下は、ヤケノソリ、エンマノトヤと読むのであろう。
皇海山紀行 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
かれ左の御髻みみづらに刺させる湯津爪櫛ゆつつまぐし一二の男柱一箇ひとつ取りきて、ひとともして入り見たまふ時に、うじたかれころろぎて一三、頭には大雷おほいかづち居り、胸にはの雷居り、腹には黒雷居り、ほとにはさく雷居り
とある、壊れた木柵さくの陰から男が一人出て来た。
翔び去る印象 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
柞の字は『新撰字鏡しんせんじきょう』には「くぬぎなり」とあり「草を除くをさんい木を除くをさくと曰う」とあるけれども、訓は「ナラの木」または「シイ」である。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
夏の王、しょうを亡ぼして天子の位を奪つたが、後、臣寒さくに殺された。
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
現に我輩は家内が何坪借りて作つて居るかといふことも知らない。まあ、家内の量見では、子供に耕作さくでも見習はせて、行く/\は百姓に成つて了ふ積りらしいんだ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
花時が終わって「もも」が実ってやがてそのさくが開裂した純白な綿の団塊を吐く、うすら寒い秋の暮れに祖母や母といっしょに手んでに味噌みそこしをさげて棉畑わたばたけへ行って、その収穫の楽しさを楽しんだ。
糸車 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)