“憂慮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きづか27.3%
きづかい19.7%
きづかひ12.1%
ゆうりょ12.1%
きづかわ9.1%
うれひ3.0%
いうりよ3.0%
うれい3.0%
おもいわずら1.5%
ゆうりよ1.5%
きずか1.5%
きづかう1.5%
きづかは1.5%
きづかわし1.5%
きづけえ1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とこういうべきいとまあらず、我にかえるとお杉もいたくお若の身を憂慮きづかっていたので、飛立つようにして三人奥のへ飛込んだが、ああ
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「おう/\いともなう、安心して一休み休まつしやれ、ちツとも憂慮きづかいをさつしやることはないに、わしが山猫の化けたのでも。」
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それでも五人ごにんや十人ぐらゐ一時いつときわたつたからツて、すこれはしやうけれど、れてつるやうな憂慮きづかひはないのであつた。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
これ勝伯の当時においてもっとも憂慮ゆうりょしたる点にして、吾人はこれを当時の記録きろくちょうしてじつにその憂慮のしかるべき道理どうりを見るなり云々うんぬん
と少し膝を浮かしながら、手元を覗いて憂慮きづかわしそうに、動かす顔が、鉄瓶の湯気の陽炎かげろうに薄絹を掛けつつ、宗吉の目に、ちらちら、ちらちら。
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わたくし武村兵曹たけむらへいそうとは今迄いまゝで喜悦よろこび何處どこへやら、驚愕おどろき憂慮うれひとのために、まつた顏色がんしよくうしなつた。今一息いまひといきといふ間際まぎわになつて、この異變ゐへん何事なにごとであらう。
して、櫻木君さくらぎくん一行いつかう意外ゐぐわい天變てんぺんのために、きたる二十五にち拂曉ふつげう橄欖島かんらんたう附近ふきんにて貴下等きから應援おうえんつのですか、よろしい、うけたまはる以上いじやう最早もはや憂慮いうりよするにはおよびません。
その後難こうなん憂慮うれいのないように、治兵衛の気をなやし、心を鎮めさせるのに何よりである。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この故に我なんじらにつげん、生命いのちのために何を食い何を飲みまた身体からだのために何をんと憂慮おもいわずらうことなかれ、生命はかてよりまさり身体はころもよりも優れる者ならずや
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
しかるも我國わがくに財源ざいげんにはかぎりあり、兵船へいせん増加ぞうかにも限度げんどあり、くにおもふの日夜にちや此事このこと憂慮ゆうりよし、えず此點このてんむかつてさくこうじてる。
「ここにいるわれわれの皆が、憂慮きずかっているのは、ただひとつ、そのことなのです。……しかし、あなたは、どうしてそんなことを……」
墓地展望亭 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
とは思ったが、歴々ありあり彼処かしこに、何の異状なくたたずんだのが見えるから、憂慮きづかうにも及ぶまい。念のために声を懸けて呼ぼうにも、この真昼間まっぴるま
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
けつして心服しんぷくつかまつらじ、しかするときもく命令めいれいおこなはれで、そむものきたらむには、かへつ國家こくからんとならむこと、憂慮きづかはしくさふらふ
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
つかつかと出て、まだしずくまぬ、びしょぬれの衣を振返って、憂慮きづかわしげに土間に下りて、草履をつっかけたが、立淀たちよどんで、やがて、その手拭を取って頬被ほおかぶり
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さあ、お目通りで、着物を引掉ひっぷるって神田児かんだッこ膚合はだあいを見せてやらあ、汝が口説くおんなじゃねえから、見たって目のつぶれる憂慮きづけえはねえ、安心して切立きったてふんどしを拝みゃあがれ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)