“うれひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
39.3%
31.1%
13.1%
憂愁8.2%
憂慮3.3%
悲愁1.6%
憂色1.6%
杞憂1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そゝぐにおたかことばたがひもなくうれひまゆいつしかとけて昨日きのふにかはるまめ/\しさちゝのものがものへばさら手代てだい小僧こぞう衣類いるゐ世話せわひほどきにまで
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さいはひにして一人ひとりではひきれぬほど房々ふさ/\つてるのでそのうれひもなく、熟過つえすぎがぼて/\と地にちてありとなり
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
小木せうぼくえだ諸共もろともたほして猛進まうしんするのであるから、如何いかなる險山けんざん深林しんりんくわいしても、まつた進行しんかう停止ていしせらるゝやうなうれひはないのである。
根が態とせし偽飾いつはりなれば却つて笑ひの尻声が憂愁うれひの響きを遺して去る光景ありさまの悲しげなるところへ、十兵衞殿お宅か、と押柄あふへいに大人びた口きゝながら這入り来る小坊主、高慢にちよこんと上り込み
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
さう訊いた瑠璃子の声にも、深い憂慮うれひが含まれてゐた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
尚よく見ると、言ふに言はれぬ恐怖おそれ悲愁うれひとが女らしい愛らしさに交つて、陰影かげのやうにあらはれたり、隠れたりする。何をお志保は考へたのだらう。何を感じたのだらう。何を思出したのだらう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
とは見る人の杞憂うれひにて、蝴蝶はひたすら花を尋ね舞ふ。西へ行くかと見ればひがしへかへり、東へ飛んでは西へ舞ひもどる。うしろの庭をあさりめぐりて前なる池を一とまはり。
北村透谷詩集 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)