“倒”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
たお37.3%
さかさま14.2%
たふ12.5%
さかさ11.4%
さか8.2%
さかしま7.6%
さかし1.4%
のめ1.1%
0.5%
0.5%
(他:19)5.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“倒”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)12.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語5.1%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行2.4%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
にわかにくっきり白いその羽根は前の方へたおれるようになりインデアンはぴたっと立ちどまってすばやく弓を空にひきました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
するとうま若者わかものまえまでて、ふいにばったりたおれて、そのままそこでんでしまいました。
一本のわら (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
○放翁六十歳の時の詩に、「独り立つ柴荊の外、頽然たる一禿翁、乱山落日を呑み、野水寒空をさかさまにす」といふ句がある。
その青い火は、しかし私の魂がもう藻脱けて、虚空へ飛んで、さかさまに下の亡骸なきがらのぞいたのかも知れません。
雪霊続記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
折角せつかく塩梅あんばいこけむした石燈籠いしどうろうたふし、まつつちまひ
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
が、かべすみへばつたりたふれたまゝ突臥つツぷして、なにつてもたゞさめ/″\とくのである。
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
またこれらの家族やからありて、その民榮えかつ正しかりければ、百合は未ださかさに竿に着けられしことなく 一五一—一五三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
私はさかさまに頁をはぐりながら、私に必要な知識を容易に与えてくれないこの長い手紙を自烈じれったそうに畳んだ。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
秩父街道から眺めた大洞川の谷は、左右の山裾が幾多絶大の人の字、入の字をさかしまに重ね合せて、奥は深くつ暗い。
秩父の奥山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
ト思うと、日光の明るみに戸惑いしたふくろうを捕まえて、さかさまに羽根でぶらさげながら、陽気な若者がどこへか馳けて行く。
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
わしてんぼうでせえなくば、おなじ車にゆわえるちゅうて、こう、けんどんに、さかしまにゃ縛らねえだ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今更ながら、一同のあきれたところを、ひさしまたいでさかしまのぞいてねらつた愚僧だ。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
パヴィースと云うて三角をさかしまにして全身をおおう位な大きさに作られたものとも違う。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
芽の大きくなつた並木の MARRONNIER は、軒並みに並んでゐる珈琲店カフエの明りで梢の方からさかしまに照されて、紫がかつた灰色に果しも無く列つてみえる。
珈琲店より (新字旧仮名) / 高村光太郎(著)
の家も、何の家も、古びて、穢なくて、壁が落ちて、柱が歪んで、隣々にのめり合つて辛々やう/\支へてる樣に見える。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
其重苦しい沈默の中に、何か怖しい思慮が不意に閃く樣に、此のトッぱずれのめりかゝつた家から、時時パッと火花が往還に散る。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
味方はワッワッとときを作って、ける、つ、という真最中。
「そうよ。どがあしたわけか知らんが、腑抜けのようになってな、旦那が声をかけても、返事もせんし、フラフラッと立ちあがって、なんべんかけながら、川の岸をユウラユラ、酔いどれみたいに、歩いて行ったというわい」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
「あるといえばあったようなもの、ないと云えばなかったようなものさ……ところで、初というその老女はどんな具合に死んだかな? 往来の上で野れ死にかな?」
開運の鼓 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そこを二三度も石炭籠すみかごを担いで往復してから急に上甲板じょうかんぱんめたい空気に触れると、眼がクラクラして、足がよろめいて、鬼のような荒くれ男が他愛なくブッおれるんだ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
見るとうとい提灯の灯に照らされて、藤屋の萬兵衞が七てんたうの苦悶を續けて居るのです。
病人びやうにんは七てんたうして悲鳴ひめいげるのが、むすめ背中せなかへぴつたりとむねをあてゝかたおさへてると
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
みんなたおれている。
人魂火 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
若しそうなれば、今がお勢の一生中でもっとも大切な時※く今の境界を渡りおおせれば、この一時ひとときにさまざまの経験を得て、己の人とりをも知り、所謂いわゆる放心を求め得て始て心でこの世を渡るようになろうが、若しつまずけばもうそれまで、たおれたままで、再び起上る事も出来まい。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
八個はつこ鋭利えいりなる自轉伐木鉞じてんばつもくふとの仕掛しかけにて、行道ゆくてふさがる巨木きよぼくみきよりたほ
小木せうぼくえだ諸共もろともたほして猛進まうしんするのであるから、如何いかなる險山けんざん深林しんりんくわいしても
「どうしたらげられるか、せっかくしても、つかまってころされればおなじことだし、つかまらないまでも、このふかい山の中では、みちまよってだおれになるばかりだ。」とおもって
人馬 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
もしや野原のはら往来おうらいなどで、だおれにでもなりやせまいか、人の知らぬまに死んでいたのではないかしら、それともすこしは早くようすがわかって家のものの世話せわを受けてなくなったのか、いろいろな想像そうぞうが一むねにわきかえる。
告げ人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
此様こん塩梅あんばい身体からだが悪くなつて、牛のくらゐだふれとは此事このことで、毎日々々黒胡麻くろごまばかりはせられて
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
いま途中で行きだふれがありましてな
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
と込上げ揉立もみたて、真赤まっかになった、七てんとう息継いきつぎに、つぎざましの茶を取って、がぶりと遣ると、
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
閑院宮かんいんのみや寛子ひろこ女王殿下が小田原おだわらの御用邸のとうかいで、東久邇宮ひがしくにのみや師正もろまさ王殿下がくげ沼で
大震火災記 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
善吉は今にも吉里が障子を開けて、そこに顔を出すような気がして、火鉢に手を翳していることも出来ず、横にころりところんで、屏風の端から一尺ばかり見える障子を眼を細くしながら見つめていた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
いいえ、それと云うのは、私の設えた幻燈なので御座います。あの二階の雨戸に一つ節穴があるのを御存知でいらっしゃいましょう。ですから、その上に硝子の焼泡が発するようにして締めたのですから、当然そこから入って来るかさの像が直立してしまって否でも次の障子にその黒頭の笄が似た形が、映らなくてはならないでは御座いませんか。
絶景万国博覧会 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
黒人くろうと道具商だうぐやさんが掘出物ほりだしものたほしにやつてまゐります。
士族の商法 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
『よろしい、まいりませう。』と琵琶びはてゝ、一番いちばんたゝかつたが、たちまちウンとねぢたをされた。
一兵いつぺいとききづゝたをれたるを介抱かいほうせんとて、やさしくいだげたる彼女かのぢよゆきかひなには
と、いきなり段の口へ、青天の雷神かみなりめったように這身はいみで大きな頭を出したのは、虎の皮でない、木綿越中の素裸すっぱだか——ちょっと今時の夫人、令嬢がたのために註しよう——唄に……
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
水死や焼死や縊首や自刃やの屍体は、一般の墓地に葬ることを許さず、屍体を棺にも入れず菰にも包まず、そのままで橋の袂か道の辻に、多くはサカサにして埋めるのが習いとなっていた。
屍体と民俗 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
家室カシツサカシマニカカリ。門戸衆多シュウタ。精ヲカクシ、毒ヲヤシナイ、秋ヲ得テスナワチ化ス。コレ蜂ノ巣ナリ。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)