“倒(こ)” の例文
かけても、返事もせんし、フラフラッと立ちあがって、なんべんか倒(こ)けながら、川の岸をユウラユラ、酔いどれみたいに、歩いて行ったというわい
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
あの大きな甲羅(こうら)を持っている亀のことであるから、素早く逃げることが出来ず、自分の重みでころころと水の中へ倒(こ)け込(こ)んでしまったというのである。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
好(よ)し一つ頭を捻向(ねじむ)けて四下(そこら)の光景(ようす)を視てやろう。それには丁度先刻(さっき)しがた眼を覚して例の小草(おぐさ)を倒(さかしま)に這降(はいおり)る蟻を視た時、起揚(おきあが)ろうとして仰向(あおむけ)に倒(こ)けて、伏臥(うつぶし)にはならなかったから、勝手が好(い)い。
味方はワッワッと鬨(とき)を作って、倒(こ)ける、射(う)つ、という真最中。