“倒(たう)” の例文
夫(をつと)の敵(かたき)覺(おぼ)えたかと云(いひ)さま彼の懷劍(くわいけん)を胴腹(どうばら)へ突込(つきこみ)しかば平(へい)四郎はアツト聲(こゑ)立(たて)仰向(のつけ)に倒(たふ)れ七轉(てん)八倒(たう)なす故(ゆゑ)隣の座敷(ざしき)は源八歌浦(うたうら)なれば此聲(このこゑ)に驚(おどろ)き馳來(はせきた)るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
病人(びやうにん)は七顛(てん)八倒(たう)して悲鳴(ひめい)を上(あ)げるのが、娘(むすめ)が来(き)て背中(せなか)へぴつたりと胸(むね)をあてゝ肩(かた)を押(おさ)へて居(ゐ)ると、我慢(がまん)が出来(でき)る、といつたやうなわけであつたさうな。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
見ると疎(うと)い提灯の灯に照らされて、藤屋の萬兵衞が七顛(てん)八倒(たう)の苦悶を續けて居るのです。
滔々(たう/\)たる水路(すゐろ)五百余里(より)を流(なが)れて東海に入り、巨濤(こたう)に千倒(たう)し風波に万顛(てん)すれども断折(だんせつ)砕粉(さいふん)せず、直身(ちよくしん)挺然(ていぜん)として我国の洋中(おきなか)に漂(たゞよ)ひ、北海の地方に近(ちか)より、椎谷(しひや)の貧民(ひんみん)に拾(ひろは)れて始(はじめ)て水を辞(はな)れ
も徹(とほ)れと脇腹(わきばら)へ愚刺(ぐさ)と計りに差貫(さしつらぬ)けば何ぞ溜(たま)らん庄兵衞は呀(あつ)と叫も口の中押へ附られ聲出ず苦き儘に悶(もがき)けるをお光は上へ跨(またが)りて思ひの儘にゑぐりければ七轉(てん)八倒(たう)四肢(し)を振(ふるは)し虚空(こくう)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
滔々(たう/\)たる水路(すゐろ)五百余里(より)を流(なが)れて東海に入り、巨濤(こたう)に千倒(たう)し風波に万顛(てん)すれども断折(だんせつ)砕粉(さいふん)せず、直身(ちよくしん)挺然(ていぜん)として我国の洋中(おきなか)に漂(たゞよ)ひ、北海の地方に近(ちか)より、椎谷(しひや)の貧民(ひんみん)に拾(ひろは)れて始(はじめ)て水を辞(はな)れ
密(ひそ)かに窺(うかゞ)ふに何事もなし扨(さて)不審(ふしん)とは心に思へど色にも顯(あらは)さず已(すで)に其夜も五ツ時と思ふころ毒藥(どくやく)の効(かう)總身(そうしん)に廻り感應院は俄(にはか)に七轉(てん)八倒(たう)して苦(くるし)み出せば寶澤はさも驚(おどろ)きたる體にて泣(なき)ながら先(まづ)近所の者へ知せける土地(ところ)の者共驚(おどろ)き慌(あわ)て早速(さつそく)名主(なぬし)へ知せければ名主も駈付(かけつけ)醫者(いしや)よ藥(くすり)と騷(さわぎ)しに全く食滯(しよくたい)ならんなど云儘(まゝ)寶澤は心には
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)