“出来”のいろいろな読み方と例文
旧字:出來
読み方(ふりがな)割合
しゅったい44.7%
でき24.0%
でか13.4%
でけ7.0%
いでき2.7%
いできた2.4%
しゆつたい1.2%
でく1.2%
いでく0.6%
しゅつらい0.6%
(他:7)2.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“出来”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸75.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語6.9%
文学 > 日本文学 > 戯曲5.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
わたしはやむを得ず俯向うつむいたなり、御留守おるすあいだ出来しゅったいした、いろいろの大変を御話しました。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それで小半年は先ず無事にすごしたが、ことしの春になって此の若い二人の魂をおびやかすような事件が突然出来しゅったいした。
半七捕物帳:30 あま酒売 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「なんぼ、ぼくだつて、さう無責任な翻訳は出来できないだらうぢやないか。誤訳でも指摘されるとあとから面倒だあね」
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「おめえも十八だというじゃァねえか。もうてえげえ、そのくれえの芸当げいとうは、出来できてもはじにゃァなるめえぜ」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「さうだよ僕は見得坊だから。見得坊だから見得の為めには随分犠牲を払つてゐる。だからそのお蔭で何をし出来でかすか分らない」
芥川竜之介を憶ふ (新字旧仮名) / 佐藤春夫(著)
「いや、見事よ、あれほどな築塁ちくるいと布陣は、まず、家康ならでは、こう短時日に、出来でかしうるものはあるまい」
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「こなひだ、芝耕しこうの芝居を見て、すつかり感じたもんやさかい、ちよつくら真似てみたが、なか/\出来でけよらんわい。」
先生が勘弁出来でけない処を花車を贔屓なればこそ勘弁したといえば、それで私は先生のお蔭で又売出します、然うじゃアございませんか
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
文学にても馬、梅、蝶、菊、文等の語をはじめ一切の漢語を除き候わばいかなるものが出来いでき候べき。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
——なから舞いたりしに、御輿みこしたけ愛宕山あたごやまかたより黒雲にわかに出来いできて、洛中らくちゅうにかかると見えければ、——
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この一筋道を行くなれば、もしかの人の出来いできたるに会はば、のがれんやうはあらで明々地あからさまおもてを合すべし。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
愛に対する道徳の罪人は那辺なへんにか出来いできたらむ、女子はじやうのために其夫を毒殺するの要なきなり。
愛と婚姻 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
十太夫 お帰り遊ばしませ。御出迎へと存じましたる処、おもひも寄らぬ椿事ちんじ出来しゆつたいいたしまして、失礼御免くださりませ。
番町皿屋敷 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
或は立つて徘徊はいくわいす、印刷出来しゆつたいを待つ徒然つれづれに、機械の音と相競うての高談放笑なかなかににぎはし
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
なあ難波君、学問の出来でく細君おくさんは持つもんじゃごわはん、いやさんざんな目にあわされますぞ
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
町人や百姓と伍して食物をあさり合わねばならぬ、犬猫同然の国民平等の世界に、一日でも我慢が出来でくるか……とか何とか云って鼻の頭をコスリ上げている。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
おのづからかかる事も出来いでくるは家業の上の勝負にて、又一方には貸倒かしだふれの損耗あるを思へば、所詮しよせんたふし、仆さるるはあきなひの習と
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
さばかり人にあやしまるれど、彼は今日のみこの町に姿をあらはしたるにあらず、折々散歩すらんやうに出来いでくることあれど、箇様かようの酔態を認むるは、兼て注目せる派出所の巡査もめづらしと思へるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しかし、大島如雲氏の手に掛かって鋳物にして、また見直したことで、その年の中に鋳造も出来しゅつらいして御造営事務局へ彫工会から納めました。
「お君どの、こりゃ大事出来しゅつらい、早く逃げにゃならぬ」
私の仲間が九人、研究室のストーブを破れる程に、石炭を燻べて室を温め、画架を林のやうに立て彼女の出来しゆつらいを待つてゐた。
小熊秀雄全集-15:小説 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
私の仲間が九人、研究室のストーブを破れる程に、石炭を燻べて室を温め、画架を林のやうに立て彼女の出来しゆつらいを待つてゐた。
裸婦 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
メエルハイムはおん身が友なり。悪しといはば弁護もやしたまはむ。否、我とてもそのすぐなる心を知り、かたちにくからぬを見る目なきにあらねど、年頃つきあひしすゑ、わが胸にうづみ火ほどのあたたまりも出来いでこず。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
はては自分の名誉に関係くわんけいする様な事が出来しつたいしたりしたらうする気だ
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
三十日の午後には、五、六尺のトンネルができた、と、とつぜんふしぎな事件が出来しゅつたいした。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
八「はせな、身体かあだすびれてあうけねい、す事が出来ぜきねい、ホリャ困っさな、女中衆ぞつうす/\」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
幹毎モトゴトに花は咲けども、何とかも ウツクし妹がまた咲き出来デコぬ(孝徳紀)
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)