“でく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:デク
語句割合
木偶72.8%
土偶8.2%
出会5.4%
出喰4.8%
出来2.7%
出逢2.0%
木像2.0%
出來0.7%
傀儡0.7%
土偶像0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
晋の区純おうじゅんは鼠が門を出かかると木偶でくが槌で打ち殺す機関からくりを作った(『類函』四三二)。北欧のトール神の槌は専らなげうって鬼を殺した。
これからさき生かして置いてくれるなら、己は決しての人間を物の言えぬ着物のように、または土偶でくか何かのように扱いはせぬ。
それがどうだろう、全く偶然、その美味いたいに、はからずも出会でくわしたものだからたまらない。意外な掘り出しものに驚いた。
明石鯛に優る朝鮮の鯛 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
それぎりまるでわなかったのが、偶然倫敦ロンドンの真中でまたぴたりと出喰でくわした。ちょうど七年ほど前である。その時中村は昔の通りの顔をしていた。そうして金をたくさん持っていた。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
町人や百姓と伍して食物をあさり合わねばならぬ、犬猫同然の国民平等の世界に、一日でも我慢が出来でくるか……とか何とか云って鼻の頭をコスリ上げている。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そういうの悪い日和ひより出逢でくわして、初日から半月位の景気はまるで一時の事、後はお話にもならないような不景気となって、これが七月八月と続きました。
井上玄蕃樣は木像でくも同樣、あとは馬子と青侍が二人だけ、錢形の親分の目さへ光らなきや、六千兩は此方のものと、計略けいりやくは前々から、練りに練られました。最初に親分のふところを拔く役目を
南無冥加なむみょうがあらせたまへ! 多勢おほぜいそだてた嬰兒あかさんうちいっ可憐いたいけであったはおまへぢゃ。そのまへ御婚禮ごこんれいることが出來でくれば、わし本望ほんまうでござります。
いつも眞赤まっかになってゐる……そのひめくちびるから永劫えいがうなぬ天福てんぷくそっぬすむことも出來でくる、ロミオにはそれがかなはぬ。
「やい、やいっ。あの餓鬼めの作ったとかいうその土偶像でくってきて、わしの前で、蹴つぶして見せい」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)