“日和”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひより82.3%
びより16.7%
ひなた0.5%
ひよ0.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
次の日曜がまた幸いな暖かい日和ひよりをすべてのつとにんに恵んだので、敬太郎は朝早くから須永を尋ねて、郊外にいざなおうとした。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
小春なぎのほかほかとした日和ひよりの、午前十一時半頃、汽車が高崎に着いた時、彼は向側むこうがわを立って来て、弁当を買った。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おしお やがてもう暮れるというに、姉妹きょうだいの方々は何をしてござるのやら……。このごろの日和ひよりくせで、又降って来たようじゃが……。
平家蟹 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
半七が身支度をして神田の家を出たのは朝の四ツ(午前十時)過ぎで、会式桜えしきざくらもまったく咲き出しそうな、うららかな小春日和びよりであった。
半七捕物帳:26 女行者 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
空は小春日和びよりの晴れて高くとびの舞ひ静まりし彼方かなたには五重の塔そびえてそのかたわらに富士の白く小さく見えたる
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
小春日和びよりの日などには、看護の人に手をひいてもらって、吾妻橋あずまばしまで歩いていったという便たよりなどが来た。
花を持てる女 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
野のかどに背を後ろに日和ひなたぼっこをして、ブンブン糸繰いとくぐるまをくっている猫背の婆さんもあった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
一区切り仕事を片づけた禰宜様宮田は、珍しい日和ひよりにホッと重荷を下したような楽な心持になって、新道のちょうどカーブのかげに長々と横たわりながら、煙草をふかし始めた。
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)