“武士”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さむらい44.5%
もののふ15.1%
ぶし12.8%
さむらひ6.9%
ものゝふ4.6%
ざむらい4.1%
つわもの2.8%
さんぴん2.3%
さむれえ1.8%
りゃんこ1.8%
さふらひ0.5%
さぶらひ0.5%
ぼし0.5%
サムラヒ0.5%
ざむらひ0.5%
ナイト0.5%
ブシ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「泣いた泣いた。それで俺が、武士の子は痛くとも泣くものではないと言うたら、貴公、何と答えたか、これは記憶えていまいな。」
寛永相合傘 (新字新仮名) / 林不忘(著)
高倉の宮の御謀議むなしく、うかばれない武士たちの亡魂が、秋のかぜの暗い空を、啾々と駈けているかと、性善坊は背を寒くした。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それさえあるのに、あと三人の武士も、めいめいきっさきをむけて、ふくろづめに、一寸二寸と、若者のに、くいよってゆくのだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あの愚老不審ひました。岸和田藩のお武士夜分内々えまして、主人美濃守急病んでゐるによつててくれとのお
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
跡にて口善惡なき女房共は、少將殿こそ深山木の中の楊梅、足助殿こそ枯野小松、何れ花もも有る武士よなどと言い合へりける。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
私は田舎武士で様子が知れぬから、面倒と思って、逃ると追掛けたから、是はらんと思って当家へ駈込みお店を荒して済みませんが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「婦人連が汗を流して、お行儀好く、あの姿で——俺達武士にお酌をする光景を想ふと、これ御同役、一興ぢやなからうかね。」
夜の奇蹟 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
「やい武士ッ、うぬあ京極方に味方して、春日様の足を打ッ挫いた痩浪人だろう。この先へ行くことあならねえからそう思えッ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「でも、去年から遊びにくる二人連れの武士の一人と、おめえが大変心安くすると云って、だいぶ評判が高けえようだぜ」
半七捕物帳:04 湯屋の二階 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「何ね中之島の蔵屋敷前で、老人武士を叩斬り、懐中物を抜いたはいいが、桜川辺りの往来でそいつを落としてしまったんだ。つまらない目にあいやしたよ」
赤格子九郎右衛門の娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
むなどと云卑劣武士にあらず是にても疑ひはぬかと云ふに久兵衞は大口打笑ひイヤサ盜人たけ/″\しいとは貴殿の事なり此品々を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
みらるゝにしく浪々なし殊に此程は牢舍せし事れ居ると雖も自然と人品よく天晴の武士なりしかば大岡殿かに言葉を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
林「いや、是はどうも勿体ない事でござえます、是はどうもはや、の様な者はもはや武士には成れません」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
足輕即ち武士以下にある所の歩卒が亂暴をするといふ事に就て非常に憤慨してゐるのであります。
応仁の乱に就て (旧字旧仮名) / 内藤湖南(著)
それをきいて七郎は、多少心細くも思ひましたが、こんなことでへこたれては武士の名折れだと力むで、戦闘の準備を計画いたしました——。
〔編輯余話〕 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
武士」は実は宛て字で、山・野と云ふ修飾語を省いた迄である。此者共の仲間には、本領を失うたり、郷家をあぶれ出たりした人々も交つて来た。