-
トップ
>
-
啾々
読み方 | 割合 |
しゅうしゅう | 87.5% |
しうしう | 8.3% |
しう/\ | 4.2% |
高倉の宮の
御謀議むなしく、うかばれない
武士たちの亡魂が、秋のかぜの暗い空を、
啾々と駈けているかと、性善坊は背を寒くした。
夜々
綢繆の思ひ絶えざる
彷彿一味の調は、やがて絶海の孤島に
謫死したる大英雄を歌ふの壮調となり
五丈原頭凄惨の秋を
奏でゝは人をして
啾々の
鬼哭に泣かしめ、時に
鏗爾たる暮天の鐘に和して
然るからに執念の留まれるゆゑにや、常には
然せる
怪無きも、
後住なる旗野の家に
吉事ある
毎に、
啾々たる
婦人の
泣声、不開室の内に聞えて、
不祥ある時は、さも
心地好げに笑ひしとかや。