“しゅうしゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蒐集64.7%
啾々15.4%
収拾8.1%
舟楫2.9%
習々1.5%
拾収1.5%
集輯1.5%
䬒々0.7%
啾啾0.7%
愁々0.7%
拾集0.7%
湫々0.7%
舟揖0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
隅田川に関する既徃の文献は幸にしてはなはだ豊富である。しかし疎懶そらんなるわたくしは今日の所いまだその蒐集しゅうしゅうに着手したわけではない。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
祖母の妖怪話が頭にみついているせいか、どこかで啾々しゅうしゅうとして鬼がいているといったような、屋の棟三寸下るといったような
棚田裁判長の怪死 (新字新仮名) / 橘外男(著)
その結果は連盟はバラバラになって、収拾しゅうしゅうできない混乱こんらんにおちいってしまう、それはおそろしいことだ。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
この谷が山間の一僻地へきちで、舟楫しゅうしゅう運輸の便があるでもなく、田野耕作の得があるでもなく、村々の大部分が高い米や塩を他の地方に仰ぎながらも
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
木立に中って習々しゅうしゅうと鳴った。それが彼には子守唄に聞こえた。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「殿ッ、殿ッ。——一刻もはやくこの場をお落ちなされませッ。乱れ立ったる味方、気負いぬく敵、拾収しゅうしゅうはつきませぬ。無念ながら一先ずここは」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おもしろい事には仏人ルネ・モーブラン(René Maublanc)がその著 Haïkaï において仏人のいわゆるハイカイを集輯しゅうしゅうしたものの序文に
俳諧の本質的概論 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
ああ、その言葉を、彼が口に洩らしてから、実に、二刻ふたときとて経たないうちであった。一天の星色次第にあらたまり、水颯々、くも䬒々しゅうしゅう、ようやく風が立ち始めてきた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
離ればなれの乾雲丸と坤竜丸とが、家ののきも三寸さがるという丑満うしみつのころになると、啾啾しゅうしゅうとむせび泣く。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
思わずむせばす声が、愁々しゅうしゅうとしてはらわたを掻きむしるように、小舟の内からあたりの闇へ洩れて行った。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
峡中の美橋、美恵みえ橋が現れて来た。一名ふんどし橋というのがそれだ。褌の節約と馬糞ばふん拾集しゅうしゅうとから得た利益を積み立てて架橋したのが大正三年の洪水で流出した。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
嵐もよいの湫々しゅうしゅうとした潮風が強く吹いていて、あんなにあこがれて来た私の港の夢はこっぱみじんに叩きこわされてしまった。こんなところも各自の生活で忙がしそうだ。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
わらじを着けて花枝をたずさえ、舟揖しゅうしゅうをうかべて蛤蜊こうりをひろう。このとき也、風雅君子、東走西奔、遊観にいとまあらずとす。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)