第一部 放浪記以前 私は北九州の或る小学校で、こんな歌を習った事があった。 更けゆく秋の夜旅の空の 侘しき思いに一人なやむ 恋いしや古里なつかし父母 私は宿命的に放浪者である。私は古里を持たない。父は四国の伊予の人間で、太物の行商人であった …
| 著者 | 林芙美子 |
| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
| 初出 | 「女人藝術」1928(昭和3)年10月号~1930(昭和5)年10月号 |
| 文字種別 | 新字新仮名 |
| 読書目安時間 | 約8時間18分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約13時間49分(300文字/分) |