“垂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
70.0%
たれ6.7%
なんな6.3%
3.5%
3.0%
たら2.6%
さが1.5%
なんなん0.9%
0.7%
したた0.7%
なん/\0.7%
0.4%
しだ0.4%
たる0.4%
さげ0.2%
したゝ0.2%
しな0.2%
0.2%
なに0.2%
なりなん0.2%
ぶら0.2%
0.2%
サガ0.2%
タリ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのそばにえている青木あおきくろずんで、やはり霜柱しもばしらのためにいたんではだらりとれて、ちからなくしたいているのでありました。
小さな草と太陽 (新字新仮名) / 小川未明(著)
正月三日の晩、伊勢屋總兵衞からの迎ひと言つて來た駕籠は、道庵を乘せると、嚴重にたれを下ろして、滅茶々々に驅け出しました。
噫、羨望すべきのみと。余既に耳順、自ら謂えり這老耄矣、蒲柳の質甚麽なにをなすにか堪えんと。今指を屈するに已に二十年になんなんとす。
洪川禅師のことども (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)
本堂の横の拾石に腰をおろすと、後ろからいて來た人は、そつと平次の側に立つて、くびうなれて何やら切つかけを待つて居る樣子。
老爺おぢいさんが云つて呉れた時分だ……あの頃にお前は未だ髪の毛などをげて居たよ、その人が最早もうよめさんに行くんだからねえ。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
彼方かなたの床の間の鴨居かもいには天津てんしん肋骨ろっこつが万年傘に代へてところの紳董しんとうどもより贈られたりといふ樺色かばいろの旗二流おくり来しを掛けたらしたる
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
あの警報器にぶらさがっているニッケルの握り玉がおれを誘惑するのだ。それは『どうぞ私を引いて下さい』とせがんでいるように見えた。
ピストルの蠱惑 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
全集によって初めてこの草稿が世に出て以来、既に十年になんなんとする年月が経っている。
浅間センゲン様・天王様・夷様など、何れも高い峯の松の頂に降られると言ふことで、其梢にきりかけ(御幣)をでゝ祭るとの話であつた。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
真ッ暗な二重壁の廊下を、ミシ、ミシと手さぐりで進みながら、右手めてに水のしたたるような大刀を抜いてうしろへかくし
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此度このたびくはだて残賊ざんぞくちゆうして禍害くわがいつと云ふ事と、私蓄しちくあばいて陥溺かんできを救ふと云ふ事との二つをこゝろざした者である。しかるにかれまつたく敗れ、これは成るになん/\としてくじけた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
秋萩を妻鹿こそ、一子ひとりごに子たりといへ、鹿児かこじもの吾が独子ひとりごの、草枕旅にし行けば、竹珠たかだましじき垂り、斎戸いはひべ木綿ゆふでて、いはひつつ吾が思ふ吾子あこ
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
あしひきの山鳥やまどりしだなが長夜ながよ一人ひとりかも宿む 〔巻十一・二八〇二〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
その愈々いよいよ婚礼の晩という日の午後三時頃でもあろうか。村の小川、海に流れ出る最近まぢかの川柳しげれる小陰に釣をたるる二人の人がある。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
女房の前に首をさげて、罪過あやまちわびるなぞは猶々出来ない。なんとか言訳を探出して、心の中の恐怖おそれを取消したい。と思迷って、何故、お隅を打ったのかそれが自分にも分らなくなる。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
しかは、午前ごぜんうち爪皮つまかは高足駄たかげた外套ぐわいたうしづくしたゝ蛇目傘ぢやのめがさくも濡々ぬれ/\としたありさまで、(まだ四十にはがあるのに、わかくしてした)香川かがは或素封家あるそはうか婿むこであつた
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ところが、その矢先——焔の尽きたうずみびが弓のようにしなだれて、燐寸マッチが指頭から放たれた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
身体を縛った縄にり下げられて、下りるより下ろされると云う体裁だから、骨の折れることは一通りではない、同じ賃金で働いてるのに、私の掛かりになったガイドは散々な目に逢うと思ったろう
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
寡婦言う、我はこれ族姓にして年は盛りの時に在り、礼儀つぶさに挙がりて財宝多饒なり。大徳の為に給事せんと欲す。まさに願うべき所、なにとぞして納められよと。
その国の徳衰えたくきて、内憂外患こも/″\せまり、滅亡になりなんとする世には、崩じておくられざるみかどのおわすためしもあれど、明のの後なお二百五十年も続きて、この時太祖の盛徳偉業、炎々えんえんの威を揚げ
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
洋服なんぞ着込んで、伯父さんの金鎖などぶらさげて……私帳場にいて、ふっとその顔を見ると、もう胸が一杯になって……。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
サシワタシ一丈あまりの車の輪の様なオホワに、数多の竹のの放射したものに、天幕を一重或は二重にとりつけ、其陰に祇園巴ギヲントモヱの紋のついた守り袋をげ、更に其下に三尺ほどづゝ間を隔てゝ
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
染め木綿の類がサガつて居たのである。
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其色白くてタリたるが木綿に似たるから浜ゆふとは云ひけるにや
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)