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垂
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さが
ふりがな文庫
“
垂
(
さが
)” の例文
あの警報器にぶら
垂
(
さが
)
っているニッケルの握り玉がおれを誘惑するのだ。それは『どうぞ私を引いて下さい』とせがんでいるように見えた。
ピストルの蠱惑
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
大
(
おほき
)
な
像
(
ざう
)
で、
飯
(
めし
)
の
時
(
とき
)
なんぞ、
並
(
なら
)
んで
坐
(
すは
)
る、と
七才
(
なゝつ
)
の
年
(
とし
)
の
私
(
わたくし
)
の
芥子坊主
(
けしばうず
)
より、づゝと
上
(
うへ
)
に、
髪
(
かみ
)
の
垂
(
さが
)
つた
島田
(
しまだ
)
の
髷
(
まげ
)
が
見
(
み
)
えたんです。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
鬘
(
かつら
)
を
被
(
き
)
たるやうに
梳
(
くしけづ
)
りたりし彼の髪は
棕櫚箒
(
しゆろぼうき
)
の如く乱れて、
環
(
かん
)
の
隻
(
かたかた
)
捥
(
も
)
げたる羽織の
紐
(
ひも
)
は、
手長猿
(
てながざる
)
の月を
捉
(
とら
)
へんとする
状
(
かたち
)
して
揺曳
(
ぶらぶら
)
と
垂
(
さが
)
れり。主は見るよりさも
慌
(
あわ
)
てたる顔して
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
そのくせ痛くも何ともないが、手を突張って起上りたくも、両方の腕がだらりとぶら
垂
(
さが
)
っています。
十時五十分の急行
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
おくれ毛を、掛けたばかりで、櫛もきちんと
挿
(
ささ
)
っていましたが、
背負
(
しょい
)
上げの結び目が、まだなまなまと血のように片端
垂
(
さが
)
って、踏みしめて
裙
(
すそ
)
を
庇
(
かば
)
った上前の
片褄
(
かたづま
)
が、ずるずると地を
曳
(
ひ
)
いている。
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
めちゃくちゃに砕けた肉と、骨と、血でどろどろになったものがぶら
垂
(
さが
)
っていたのである。
ペルゴレーズ街の殺人事件
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
嚇
(
おどか
)
すように呶鳴りつけると、モッフは黙って、
傍
(
そば
)
に並んでいる腰掛を
指
(
ゆびさ
)
した。そこには、天井からぶら
垂
(
さが
)
ったカンテラに照されて、十人ほどの荒くれ男が正体もなく転がっていた。
ラ・ベル・フィユ号の奇妙な航海
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
垂
常用漢字
小6
部首:⼟
8画
“垂”を含む語句
垂下
垂々
垂髪
鼻垂
前垂掛
垂布
前垂
垂涎
垂幕
洟垂
垂氷
垂帳
直垂
枝垂
垂簾
垂頭
垂示
垂帛
耳垂
項垂
...