“隻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せき80.5%
そう7.3%
さう2.4%
かたかた2.4%
かたし2.4%
ぱい2.4%
ひとり2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「巡洋艦四せきと、駆逐艦四隻を沈めましたよ。光線をあてて、僕は時計をじっと計っていたら、四分間だった。たちまちでしたよ。」
微笑 (新字新仮名) / 横光利一(著)
港内には、大小の汽船が七八そう碇泊ていはくしている。西日が、汽船の白い腹へ、かんかんとあたっている。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
昨夜さくや新嘉坡シンガポールはつ、一ぺん長文ちやうぶん電報でんぽうは、日本につぽん海軍省かいぐんせう到達たうたつしたはづであるが、二さう金曜日きんえうびをもつて、印度大陸インドたいりく尖端せんたんコモリンのみさきめぐ錫崙島セイロンたうをきぎ、殘月ざんげつあはきベンガル灣頭わんとう行會ゆきあエイフツ
かつらたるやうにくしけづりたりし彼の髪は棕櫚箒しゆろぼうきの如く乱れて、かんかたかたげたる羽織のひもは、手長猿てながざるの月をとらへんとするかたちして揺曳ぶらぶらさがれり。主は見るよりさもあわてたる顔して
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
帽子も鉄鞭てつべんも、ふところにせしブックも、薩摩下駄さつまげたかたしも投散されたる中に、酔客すいかくは半ば身をもたげて血を流せる右の高頬たかほを平手におほひつつ寄来よりくる婦人を打見遣うちみやりつ。彼はその前にわるびれず会釈して
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「いましがた、黒船が一ぱい、艫を横切よぎって風下のほうへ行きよりました」
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
高利貸のわなかかつたばかりで、自分の躯には生涯のきずを付け、ひとりの母親は……殺して了ひ、又その上に……許婚いひなづけは破談にされ、……こんな情無い思を為る位なら
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)