“隻句”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せきく60.0%
せっく40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、彼にとって、朝倉先生の言葉は、とりわけそれが彼自身のことに関して発せられた場合、どんな片言隻句せきくでも、軽い意味をもつものではなかった。
次郎物語:04 第四部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
この男の堅實さと、拔目のない生活樣式を、平次は片言隻句せきくの間に感じたやうな氣がしました。
一閲するにその文章のたくみなる勿論もちろん主人などの及ぶところにあらず小説文壇に新しき光彩を添なんものはけだしこの冊子にあるべけれと感じてはなは僭越せんえつの振舞にはあれどただ所々片言隻句せっくの穩かならぬふしを
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
いまごろは、人喜ばす片言隻句せっくだも言えず
乞食学生 (新字新仮名) / 太宰治(著)