“蓋”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ふた65.1%
けだ23.0%
かさ2.7%
おお2.0%
ぶた1.5%
おほ1.2%
けだし1.1%
おおい0.7%
がい0.6%
きぬがさ0.6%
(他:12)1.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“蓋”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語14.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)4.1%
文学 > 日本文学 > 詩歌3.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
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窓に寄せて、大きな柳行李やなぎごうりふたが取ってあって、その中に達雄の筆で表題を書いたものが幾冊か取散してある。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
勘次かんじいくつかの小山こやまかたちづくつたはひわら粟幹あはがらでしつかとふたをした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
うまのとどともすれば松蔭まつかげでてぞつるけだし君かと 〔巻十一・二六五三〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
〔譯〕ふ可らざる者は人情なり、あざむく可らざる者は天理なり、人皆之を知る。けだし知つて而して未だ知らず。
仰げばかさを張つたやうな樹の翠、うつむけば碧玉をいたやうな水のあを、吾が身も心も緑化するやうに思はれた。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「アハハハハ」と老人は大きな腹をり出して笑った。洋灯ランプかさ喫驚びっくりするくらいな声である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
棺をおおうて定まる批評は燦爛さんらんたる勲章よりもヨリ以上に沼南の一生の政治的功績を顕揚するに足るものがあった。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
などと江戸前の好もしくも風流なわが退屈男は、胆力すでに京一円をおおい、気概また都八条を圧するの趣きがありました。
そう女房をはげましつつ、地下道のどんづまりまで来て手さぐりで、ぶたを起す枢機くるまをまさぐるのだった。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
彼はぶたをひいて、その中から長い紐線コードのついたマイクをとりだし、口のところへ持っていった。
空中漂流一週間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
こは彼妙音の女怪のすみかにして、草木繁茂せるカプリの島は唯だこれをおほへる屋上やねたるに過ぎざるにやあらん。
投込なげこむと同時どうじ緻密こまかなるざるおほひ、うへにはひし大石たいせきき、枯草こさうふすべて
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
けだしたからの在る所心もまた在る」道理で、お馨さんを愛する程の人は、お馨さんの死んだ米国をおもわずには居られないのである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
けだしゲエテ自身フアウストなどを書かんとして、りした故なるべし。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
桃色の絹のおおいを冠った、電気スタンドのやわらかい光が、ダブルベッドの純白の敷布を、催情的に色づけてもいました。
その日、車のおおいには、ばらばらと白いあられが降った。――次の日、また次の日と、車のわだちは一路、官道を急ぎぬいて行く。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は、周泰の功を平常にも耀かがやかすべく、うすものの青いがいを張らせ、「陣中に用いよ」と与えた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
燕王はかりごとに陥り、馬に乗じがいを張り、橋を渡り城に入る。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ひさかたの四方よも天雲あまぐも地に垂りて碧々あをあをしかもきぬがさのごと
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
消え易き花火思へば短夜みじかよは玉とうちあげる青ききぬがさ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
そはわが軛はやすくわが荷はかろければ也
主のつとめ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
……聖書にいわく「もしなんじの右の眼、なんじを罪におとさば、えぐり出してこれを棄てよ……もし右の手、なんじを罪に陥さばこれをり棄てよ。そは、五体の一つを失うは、全身を地獄に投げ入れらるるよりは勝れり」と……。
一足お先に (新字新仮名) / 夢野久作(著)
彼が『帰れ』といえば帰り『止まれ』といえば車のおいひさしに止まった。
美しい日本の歴史 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二人はそのおほひの下に隱れて、窓を塞ぎ戸を閉ぢ、人の來りうかゞふことを許さゞらん。
混外は王子権現の別当であつたので、祭果てて後に、舞の花笠一かいを榛軒に贈つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
それから上陸して境駅の入際いりぎわからすぐ横へ切れると、森の中の小径へかかッた,両側にはすぎひのきならなどのたぐいが行列を作ッて生えているが、上から枝がかぶさッていて下に木下闇こしたやみが出来ている、その小径へかかッた。
初恋 (新字新仮名) / 矢崎嵯峨の舎(著)
たしか御承知でゐらつしやいましたらう。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
胸に燃ゆる情のほのほは、他を燒かざれば其身をかん、まゝならぬ戀路こひぢに世をかこちて、秋ならぬ風に散りゆく露の命葉いのちば、或は墨染すみぞめころも有漏うろの身をつゝむ、さては淵川ふちかはに身を棄つる、何れか戀のほむら其躯そのみを燒きくし、殘る冷灰の哀れにあらざらんや。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
ただそれ識見は如何いかに深く人事の細微に通じ広く世間の状勢を知り人心の転化を究め性情の奥秘を悟るに非ればなんぞ以て時世遠く隔り状況遥に異れる史上の真相を観破し得んや。
史論の流行 (新字旧仮名) / 津田左右吉(著)
目をあげると、東の方春日のモリは、谷陰になつて、こゝからは見えぬが、御カサ山・高圓タカマド山一帶、頂が晴れて、すばらしい春日和になつて居た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
軍幕未ダベンゼズ、将ムヲ曰ハズ、軍サウ未ダカシガズ、将飢ヱヲ曰ハズ、冬、キウヲ暖ニセズ、夏、センラズ、雨ニガイヲ張ラズ。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蜀中ニ小車アリ。ク八石ヲセテ、一人ニテスヲ得ベシ。前ハ牛頭ノ如シ。マタ、大車アリ、四人ヲ用イテ、十石ヲ推載ス。ケダシ木牛流馬ニナラエルモノカ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)