“鉄蓋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てつぶた75.0%
やね25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この船の料理部屋の背後うしろの空隙なんかへ行く連中は、ドン底の水槽タンク鉄蓋てつぶたまで突き抜けた鉄骨の隙間すきまに、一枚の板を渡して在る。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
消防自動車は、ヨロヨロよろめきながら、燃えあがる建物めがけて、驀進ばくしんしていった。二人の消防手は、いつの間にか、舗道ほどうの消火栓の前で、力をあわせて、重い鉄蓋てつぶたをあけようと試みていた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
喬介はすぐ鉄蓋やねの上へい上った。——実際こんな処では、匐っていなければ墜ちてしまう——そして、その上の無数の跡に就いて調べ始めた。
気狂い機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
一方、鉄蓋やねの上の足跡を一心に調べていた喬介は、やがて私と司法主任に向って
気狂い機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)