“匐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
89.4%
3.5%
のめ0.9%
のたく0.9%
はい0.9%
はっ0.9%
はらば0.9%
ばい0.9%
0.9%
0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雪の上をって道の方へ出てくると見えたが、その瞬間、ぶるっとふるえたかと思うと、かき消すように、その姿は消えうせたという。
雪魔 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)
ローマのある皇帝は、立ちながら死にたがったこともあったが、スピッツは彼の平素の姿勢どおり、腹いに平伏して死にたがっていた。腹匐いが彼の生来の姿だった。
と突飛ばすと、閑耕ののめった身体からだが、縁側で、はあはあ夢中になって体操のような手つきでいた英吉に倒れかかって、脚がからんでただよう処へ、チャブ台の鉢を取って、ばらり天窓あたまから豆を浴びせた。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、地面じべたのたくつた太い木根につまづいて、其機会はずみにまだ新しい下駄の鼻緒が、フツリとれた。チヨツと舌鼓したうちして蹲踞しやがんだが、幻想まぼろしあともなし。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
枕元にはい廻り、まだ色褪せぬ唇が、薄く開いて白い歯並の覗いているのが、如何にも楽しい夢をみているように思わせ、体全体のつやを含んだ小麦色の皮膚は、むっちりとして弾々たる健康を
魔像 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
腐りかけたいたばめの上には蛞蝓なめくじはった跡がついている。何処からともなく便所の臭気がみなぎる。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
炉の煙が低くはらばい流れているむしろへ清江も並んでいる。
彼女はそれに返辞もせずに、四つばいになって登りつづけた。二人は木の茂みに引っかかれるのも構わずに、銀色のガスのように谷の上に漂ってる霧の中を横ぎった。
先生と前へ出るとえつくばっているくせに、かげへまわると『矢の倉』の、由良君のと、いまゝで三十何年厄介になって来たことを何とも思わねえつらをしやァがる。
春泥 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
一、新字ノ頭ニ、※アル者ハ、頭ノ語ナリ、他ノエ、イ、※、ユ、モ頭ノ語ニシテ、※アル者ハ、以下ノ単字頭ト知ルベシ。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)