“はっ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
43.8%
15.6%
15.6%
6.3%
3.1%
3.1%
匍匐3.1%
3.1%
3.1%
3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぼつぜんといかりをはっした竹童はあい手が、樹上じゅじょうの忍剣へ、狙撃そげき引金ひきがねをひこうとするすきへむかって、かんぜんとおどりかかってきたのである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それらははっきりしていないが、要するにそのあたりは冬木立もあるような人家の建てこんでいないところであることさえ判ればよいのである。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
わたくしは年をりましても、酒や博奕ばくちが好きでございまして、身代を遂に痛め、此者これの母も苦労して亡りました、斯うやって表をはっては居りますが、実は苦しい身代でございます
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
しかし私が心配したような血痕などは目に入らなかった。もうこの畳は幾十年たったか分らぬ程古かった。又青紙のはってない黄色な壁の上には優曇華うどんげが咲いていた。
老婆 (新字新仮名) / 小川未明(著)
東京にいても居酒屋や屋台店やたいみせへ飛込んではっさんくまさんとならんで醤油樽しょうゆだるに腰を掛けて酒盃さかずき献酬とりやりをしたりして、人間の美くしい天真はお化粧をして綾羅りょうらに包まれてる高等社会には決して現われないで
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
めっぽーはっこい水だ
貧農のうたえる詩 (新字新仮名) / 長沢佑(著)
人ならば匍匐はって這入れる様に成って居るから或いは誰か這入ったかも知れぬ、併し下から見た所では天井に血のしみはない、多分は画板の間からでも、ほとばしったので有ろう
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
腐りかけたいたばめの上には蛞蝓なめくじはった跡がついている。何処からともなく便所の臭気がみなぎる。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
カツテ東京ニ相識あいしル。すなわちイテコレヲ見ル。髩髪蕭疎びんぱつしょうそ顔色憔悴しょうすいセリ。シカモコレト当世ノ務ヲ談ズルヤ議論横ザマニ生ジ口角ばつはっシソノ気力ごうモ前日ニ減ゼズ。五更ノ頭ニ到リ辞シテ去ル。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
つぶやきかけた時、今度こそはっきりと、それも胸をえぐられるような怖ろしい声で
廃灯台の怪鳥 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)