“判”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わか74.8%
はん14.6%
2.7%
さば1.8%
はっ1.8%
1.3%
わきま0.9%
さばき0.4%
0.4%
わかり0.4%
わが0.4%
コトワ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
巴里の北の停車場でおまえとれてから、もう六年目になる。人は久しい歳月という。だが、私には永いのだか短いのだからない。
巴里のむす子へ (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
足跡からずると、ロボは狼群の先に立ってわなへ近よると、仲間を止めて、自分ひとりでうまい工合にかきだしてしまうらしい。
どちらをどちらとけかぬる、二人のを汲みて知る上人もまたなかなかに口を開かん便宜なく、しばしは静まりかえられしが、源太十兵衛ともに聞け
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
工藝に関するいかなる批評家もこの問題に会する時、ついに自らの力に最後のきを受ける。すべての者はこの問題の前において自ら懺悔する。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
船員たちは歓声をあげながら、舷側に殺到して海面を眺めた、——その時、不意に濃霧が切れて、斜陽を決びた流血船の姿がきりと見えた。
流血船西へ行く (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
カラクリがり分らア。全くよ。俺ア、此間迄信者様だった。騙されたのも知らねえで悦んで奴等の手品に見とれていたからなア。
反逆 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
自分より強いものに出会したら、逃げたが勝だといふ事はもよく知つてゐる。馬鹿者の多い世の中に、狗の知つてゐる事をへてゐる人間は先づ悧巧者とせなければならぬ。
高きヂュウスの命を受け、行ふアカイアの
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
夜もけて来るにつれ、寝苦しく物に襲われるようで、戸棚をる鼠も怖しく、遠い人の叫とも寂しい水車の音ともかぬ冬の夜の声に身の毛が弥立ちまして、一旦吹消した豆洋燈を点けて
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
松山の方のことは島田からの手紙でもおになったことと思って居ります。そう云えば島田の家の井戸が改良されたことお話ししませんでしたね。
(うなまるで冗談づごとらなぃで面白ぐなぃもな。の十六日ぁばなぃばつまらなぃ。おれ云ったなみんなうそさ。な。それでもああいうきれいな男うなだてぎだべ。)(好かなぃ。)おみちがえるように云った。
十六日 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
草主が大神に訴へると、其では、汝の田は草を敷くには及ばぬ様にしてやらうとらせられたからと言ふ伝への如き(播磨風土記)。
まれびとの歴史 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)