“弥立”の読み方と例文
旧字:彌立
読み方割合
よだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
強き光に打たれなば、消えもやせんと見えけるが、今泰助等を見たりし時、物をも言わで莞爾にっこりと白歯を見せて笑める様は、身の毛も弥立よだつばかりなり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
僕は下宿屋や学校の寄宿舎の「まかない」にうえしのいでいるうちに、身の毛の弥立よだつ程厭な菜が出来た。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
あれ程までに足掻あがきつもがきつして穿鑿しても解らなかった所謂いわゆる冷淡中の一ぶつを、今訳もなく造作もなくツイチョット突留めたらしい心持がして、文三覚えず身の毛が弥立よだッた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)