“物”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もの86.7%
ぶつ4.2%
もん3.1%
もつ2.7%
モノ1.8%
0.9%
ぴつ0.2%
ぶっ0.2%
ように漆0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かつらならではとゆるまでに結做ゆひなしたる圓髷まるまげうるしごときに、珊瑚さんご六分玉ろくぶだま後插あとざしてんじたれば、さら白襟しろえり冷豔れいえんものたとふべきく——
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
りよ行の時にはもうこひ人のやうな伴侶はんりよで、撮影さつえい現像げんぞうつけ技量ぎれう自然しぜんと巧くなつて、學校での展覽會てんらんくわいでは得意とくいな出ひんぶつであり
兼「フム、おめえさんの方がなか/\うめもんだ、其の先にむずかしい字が沢山たんと書いてあるが、お前さん読んでごらんなせい」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
斯くてお隣りへ入った泥棒は一もつも得なかったが、浩二に梁上りょうじょう君子くんし概念がいねんを与え、家のブル公の声価を四隣に高からしめた。
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
人間の形代なるハラへのモノは、少々意味が変つて居る。別の物に代理させると言ふ考へで、道教の影響が這入つて居るのである。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
去年きよねんくれにや味噌みそくつちんではたれえたぜねしほまでつたんだな、れもこえめねえから味噌みそなくつちややうねえな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
『猫は元来一ぴつにして、敵味方を争うは迷妄めいもうのもと。これさえ切れば光風霽月せいげつ、手をとってともに山中を行く、これを切るには不動智をもってすべし』
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いろいろぶっそうなので、町々では青年団なぞがそれぞれ自警団を作り、うろんくさいものがいりこむのをふせいだり、火の番をしたりして警戒しました。
大震火災記 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
余程妙なもので、ヤク三疋の皮を集めて其皮それを縫い合せ、その縫い目に水の浸み込まないように漆を塗り付けて水に浮べますので、冬でも沢山に渡人わたりてがなければその皮の船で渡るんです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)