“供物”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くもつ88.1%
くぶつ1.7%
ぐぶつ1.7%
ぐもつ1.7%
そなえもの1.7%
そなへもの1.7%
もりもの1.7%
クモツ1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人よ誓ひを戲事たはぶれごととなす勿れ、これに忠なれ、されどイエプテのその最初の供物くもつにおけるごとく輕々しくこれを立るなかれ 六四—六六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
これは、夜な/\正一位様の御使なる白狐が来て寝る処とかいふ事で、かの鰯の頭も信心柄の殊勝な連中が、時に豆腐の油揚や干鯡ほしにしん乃至ないし強飯こはいひの類の心籠めた供物くぶつを入れ置くところである。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
最後さいご此新横穴このしんよこあなからの發見物はつけんぶつつひて、もつと注意ちういすべきてん附記ふきしてく。それは、供物ぐぶつらしき魚骨ぎよこつ發見はつけんと、俵形土器ひやうけいどきなかから、植物しよくぶつらしきものた二である。
初穂はつほ、野菜、尾頭付の魚、供物ぐもつがずつとならんで、絵行燈ゑあんどんや提灯や、色色の旗がそこ一杯に飾られて、稍奥まつた処にあるほこらには、線香の烟がまうとして、蝋燭の火がどんよりちらついて居る。
二黒の巳 (新字旧仮名) / 平出修(著)
前後あとさきに人はなし、床几しょうぎにも誰もらず、目白もかくれて、風も吹かず、気は凝ってしんとしたから、その柿と、梨と、こつこつと積んだのが、今通る娘のために、供物そなえものした趣があったのである。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
多恨のダビデが歌ふて「ギルボアの山よ、願はくは汝の上に雨露あめつゆ降ることあらざれ、亦供物そなへもの田園はたもあらざれ、彼処かしこに勇士の干棄たてすてらるればなり」とこくせし山也。
軸の前の小机には、お燈明とうみょうやら蝋燭ろうそく台やら、お花立やらお供物もりものの具や、日朝上人にっちょうさまのお厨子ずしやら、種々さまざまな仏器が飾ってある。
私は、みたまの飯の飯は、供物クモツと言ふよりも、神靈及び其眷屬の靈代だと見ようとするのである。此點に於て、みたまの飯と餅とは同じ意味のものである。