“強飯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こわめし68.9%
こわ6.7%
こはめし6.7%
おこは4.4%
おこわ4.4%
こはいひ4.4%
こわいい4.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この十四日には家々で強飯こわめしふかし、煮染にしめなぞを祝って遊び暮す日であるという。午後の四時頃に成っても、まだ空は晴れなかった。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
直ぐにお茶だのお菓子だのお強飯こわに口取りを添えた溜塗ためぬりの高台だのが運ばれて
少年 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
かはしつたな煮付て晩飯の代りに喰ふかよと鶴的莞爾くわんじとしイヤ喰て仕舞しまはぬ爲に買た今日馬を追て十八錢取つたが彼所あすこばゝの茶屋で強飯こはめしを二盆やつたから跡が五錢ほきやない是を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
まへなにふんだ、おせきさんぢやないお赤飯せきはんてえのだ。亭「お赤飯せきはんてえのはなんだ。妻「強飯おこはのことだよ。亭「ムー、お赤飯せきはんてえのか、さうか。 ...
八百屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
祭となれば、何様な家でも、強飯おこわふかす、煮染にしめをこさえる、饂飩うどんをうつ、甘酒あまざけを作って、他村の親類縁者を招く。東京に縁づいた娘も、子を抱き亭主や縁者を連れて来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
これは、夜な/\正一位様の御使なる白狐が来て寝る処とかいふ事で、かの鰯の頭も信心柄の殊勝な連中が、時に豆腐の油揚や干鯡ほしにしん乃至ないし強飯こはいひの類の心籠めた供物くぶつを入れ置くところである。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
大井の山荘も源氏にとっては愛人の家にすぎないのであるが、こんなふうにして泊まり込んでいる時もあるので、ちょっとした菓子、強飯こわいいというふうな物くらいを食べることもあった。
源氏物語:19 薄雲 (新字新仮名) / 紫式部(著)