“蒸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
81.6%
むし7.0%
ふか3.8%
いき3.2%
2.7%
すすむ0.5%
むせ0.5%
むれ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「さうだ、まつたすね。わるくすると、明日あしたあめだぜ‥‥」と、わたしざまこたへた。河野かうのねむさうなやみなかにチラリとひかつた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
乏しい中から下谷の伊予紋いよもん(料理店)へよって、口取りをあつらえたり、本郷の藤村へ立寄ってむし菓子を買いととのえたりして訪れていた。
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
この十四日には家々で強飯こわめしふかし、煮染にしめなぞを祝って遊び暮す日であるという。午後の四時頃に成っても、まだ空は晴れなかった。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
窓は閉めて、空気の通う所といっては階子の上り口のみであるから、ランプの油煙や、人の匂や、変に生暖い悪臭いいきれた気がムーッと来る。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
饅頭まんじゅうかしていた泥竈へっついの下から、おやじが、火のついているまきを一本ほうりつけると、それは城太郎にはあたらないで、軒下につないであった老馬の脚にぶつかった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、大衆文芸でおなじみの山崎すすむを初め三十人ばかり討死した。剣では、どうにも仕方がなかったのであろう。
鳥羽伏見の戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
とあるいひむせかへり
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
山帰来葉ばらんはや山はこほしき日のむれもちひくるまむその葉摘みたむ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)