“蒸焼”のいろいろな読み方と例文
旧字:蒸燒
読み方割合
むしやき92.3%
むしやけ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は鼈四郎が来るまえからすっぽんの料理に凝り出していたのだが、鼈鍋すっぽんなべはどうやらできたが、鼈蒸焼むしやきり損じてばかりいるほどの手並だった。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
彼は毎日海亀の脂や石焼の仔豚や人魚の胎児や蝙蝠の仔の蒸焼むしやきなどの美食にいているので、彼の腹は脂ぎってはらみ豚の如くにふくらんでいる。
南島譚:01 幸福 (新字新仮名) / 中島敦(著)
蒸焼むしやけのあたり一面、めらめらとこうてのひらをあけたように炎になったから、わッというと、うしろ飛びに退しさっちまったそうですよ。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)