“掌”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
てのひら43.9%
29.8%
たなごころ9.9%
たなそこ5.8%
つかさど4.3%
ひら2.1%
たなごゝろ1.5%
たなぞこ0.9%
タナソコ0.4%
0.3%
(他:10)1.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“掌”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語19.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)5.5%
文学 > 日本文学 > 詩歌5.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
冷汗だわ、お前さん、かんかん炎天に照附けられるのと一所で、洋傘かさを持った手がすべるんですもの、てのひらから、
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お孝が、ふと無意識のうちに、一種の暗示を与えられたように、てのひららしながら片手の指をあごに隠した。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
老人は袋のようなサイマの水路を自分のみたいに心得ていて、そしていつも船橋に立ってアナトウル・フランスを読んでいた。
踊る地平線:05 白夜幻想曲 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
行ってからも別にせかせかせずに、悠々ゆうゆうと着物を脱ぎ、裸になった胸を丁寧にでまわしてから水につかる。
富籤 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
『説苑』七に楊朱ようしゅが梁王にまみえて、天下を治むる事これたなごころめぐらすごとくすべしという。
彼は娘と入れ違いに噴井ふきいの側へ歩み寄って、大きなたなごころすくった水に、二口三口のどうるおした。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
高津の手なる桃色の絹の手巾ハンケチは、はらりとたなそこに広がりて、かろくミリヤアドの目のあたりぬぐいたり。
誓之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
くしをしまいて、紙に手をふきふき、鏡台の前に立ちし千鶴子は、小さき箱のふたを開きて、たなそこに載せつつ、
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
主人岩崎氏を説いて文学雑誌『活文壇かつぶんだん』を発行せしめ、井上唖々と共に編輯へんしゅうのことをつかさどりぬ。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
しかるにコムニスト党は務めて国権を拡張し務めて民権を減縮して農工商の諸業をも悉皆国家の自らつかさどるを良好となす
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
突然みにくく顔を歪めたやうに想像されると、小腰をかがめ、両手のひらにがつしりと顔を覆ひ、恐らくは劇しい叫喚をあげながら
黒谷村 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
「おや、左の手のひらに、かなりの傷があるやうだが、昨夜ゆふべお吉とやらと喧嘩をしたとき、血は流さなかつたのか」
かしこにこれのしきりに胸をうつをみよ、また彼のなげきつゝそのたなごゝろをもて頬の床となすを見よ 一〇六―一〇八
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
左右のたなごゝろにてたる尊き勝利のしるしとして彼を天の一におくは、げにふさはしき事なりき 一二一―一二三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
語り畢る時、老公はたなぞこを撫して、側に立ちて笑ひ居たる姫に向ひ、いかにをかしき話ならずやと宣給へり。
われはこれに退き入り、手に詩稾しかうりて、爪甲さうかふたなぞこを穿たんばかりに握りたり。
全身にこはゞつた筋が、僅かな響きを立てゝ、タナソコ・足の裏に到るまで、ひきつれを起しかけてゐるのだ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
拾うても/\、玉は皆、タナソコに置くと、粉の如く砕けて、吹きつける風に散る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
可愛いには人形として観音像
行乞記:01 (一) (新字旧仮名) / 種田山頭火(著)
・早う寝るとして寒い薬を
其中日記:07 (七) (新字旧仮名) / 種田山頭火(著)
そのたなひらの雀子さへも光るばかりに喜び羽うち
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
そのたなひらの雀子さへも光るばかりに喜び羽うち
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
しかも山の天然との断つべからざる連絡は、年々のナマハギに扮する青年がこれをつかさどり、他の府県にあって多くは形式化し遊戯化したものを、ここにはほぼもとの姿をもって、最近まで保存して置いてくれたのである。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その中にはただ古くからそう伝えているというにとどまるもの、ないしは祭をつかさどる神人たちの呼び名を呼ぶというだけのものもあろうが、ともかくも近世の神社台帳のごとく、いて「神代巻」の一つの神に持って行こうとしたものでないだけに、無統一もまた興味ある史料である。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
王「委細は先刻から承知の介だ、この少童を伴れ去って木を斫らすがよい、またこの人をるから鉄砲を持たせ」、豹殺し「父よ今こそ掌をって御礼をもうします」
丸官はこぶしを握った。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
然してその兄高田あげだを作らば、汝が命は下田くぼだつくりたまへ。その兄下田を作らば、汝が命は高田を營りたまへ一七。然したまはば、吾水をれば、三年の間にかならずその兄貧しくなりなむ。
たなごごろに乗せて眺めるかと思うと今度はそれを叮嚀ていねいに、室の隅に片寄せてある三本脚の丸いテーブルの上に置いた。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その手は、黒髪長き人を、横抱きにし、ひもか、ヒラと曳いていた色も、眼にとまらなかったほどである。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さてこの土堤に捨てられた角は、日数経て一パーム、もしくはそれ已上いじょう長き根を石だらけの荒地に下す事、草木にかわらず、他に例もなければ訳も別らず。