“たなぞこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
77.8%
掌底11.1%
手掌5.6%
掌中5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この一番にて紳士の姿は不知いつか見えずなりぬ。男たちは万歳を唱へけれども、女の中にはたなぞこの玉を失へる心地ここちしたるも多かりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
いざ、掌底たなぞこの宮のうへ。
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
巨勢は熱き手掌たなぞこを、両耳の上におぼえ、驚く間もなく、またこれより熱き唇、額に触れたり。「我友に目を廻させたまふな。」とエキステル呼びぬ。
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
御両親は掌中たなぞこたまいつくしみ、あとにお子供が出来ませず、一粒種の事なればなおさらに撫育ひそうされるうちひまゆく月日つきひ関守せきもりなく、今年はや嬢様は十六の春を迎えられ