“撫育”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぶいく84.2%
むいく5.3%
はぐく5.3%
ひそう5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また蕃人撫育ぶいくの一方策として、台中在住の内地人官民の家庭に衣類の寄付を仰ぎ、これをトラックに積んで送った。
霧の蕃社 (新字新仮名) / 中村地平(著)
黎元れいぐわん撫育むいくすることやや年歳としを経たり。風化ふうくわなほようして、囹圄れいごいまむなしからず。通旦よもすがらしんを忘れて憂労いうらうここり。頃者このごろてんしきりあらはし、地しばしば震動す。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
何時いつともなしに我もまた路行く人と同じように、二百余年の泰平に撫育はぐくまれた安楽な逸民であるといわぬばかり、知らず知らずいかにも長閑のどやかな心になってしまうのであった。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
御両親は掌中たなぞこたまいつくしみ、あとにお子供が出来ませず、一粒種の事なればなおさらに撫育ひそうされるうちひまゆく月日つきひ関守せきもりなく、今年はや嬢様は十六の春を迎えられ