“頃者”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
このごろ55.6%
コノコロ22.2%
けいしゃ11.1%
ちかごろ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然るに頃者このごろ米国の宣教師某を訪ひたる時、其卓上に日常のいましめを記せるを見る。其中に言へる事あり、病ある人を友として親しむ可からずと。
漫言一則 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
再採数修シテ翁之残稿以為二編稿定ント序言焉、頃者コノコロ暁春連日放晴紅酣緑戦花神旺壮シテ遊心勃興
ただ恨むらくは頃者けいしゃ内幟の流行打ち続いて見渡す空に矢車の響き賑わず、江戸ッ児の向上心を吾から引っ込み思案にしてしまう人の多いことで、吾儕は寧ろ柏餅も鱈腹喰うべし
残されたる江戸 (新字新仮名) / 柴田流星(著)
ひとを議せんとする時、尤も多く己れの非を悟る。頃者ちかごろ、激する所ありて、生来甚だ好まざる駁撃の文を草す。草し終りて静に内省するに、人を難ずるの筆は同じく己れを難ぜんとするに似たり。
山庵雑記 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)