“頃刻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しばらく50.0%
けいこく41.7%
ときのま8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……其だと蔵屋の人数にんずばかりでは手が廻りかねる。時とすると、ぜん、家具、蒲団ふとんなどまで、此方こっちから持運もちはこぶのだ、と云ふのが、頃刻しばらくして美人たおやめの話で分つた。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
寶鼎はうてい金虎きんこそんし、芝田しでん白鴉はくあやしなふ。一瓢いつぺう造化ざうくわざうし、三尺さんじやく妖邪えうじやり、逡巡しゆんじゆんさけつくることをかいし、また頃刻けいこくはなひらかしむ。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
扯きつ、登りつ、頃刻ときのまに氈の大さ一畝許、人を容るゝこと数百人なり。その人々、短刀をぬきかざして不意に出で、数里を劫掠し去りけりとなむ語り伝へたるとや。
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)