“藏”のいろいろな読み方と例文
新字:
読み方割合
しま25.7%
くら24.3%
かく17.1%
をさ11.4%
ざう7.1%
ぐら5.7%
おさ2.9%
1.4%
つゝ1.4%
ぞう1.4%
1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
にがい/\くすりでしたが、おなかいたときなぞにそれをむとすぐなほりました。おくすりはあんなたかやまつちなかにもしまつてあるのですね。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
祖母おばあさんのかぎ金網かなあみつてあるおもくらけるかぎで、ひも板片いたきれをつけたかぎで、いろ/\なはこはひつた器物うつはくらから取出とりだかぎでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
さらずば道行く人に見せられぬ何等かの祕密を此屋敷にかくして置くていの男であらう、今は見上げる許り高い黒塗の板塀になつて居る。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ベンヺ いや、これは和睦わぼくさせうためにしたことぢゃ。けんをさめい、でなくば、そのけんもっわしともに、こいつらを引分ひきわけておくりゃれ。
寶鼎はうてい金虎きんこそんし、芝田しでん白鴉はくあやしなふ。一瓢いつぺう造化ざうくわざうし、三尺さんじやく妖邪えうじやり、逡巡しゆんじゆんさけつくることをかいし、また頃刻けいこくはなひらかしむ。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「ありますよ。小さい寶物ぐらで、奉公人は足も踏み入れませんが、この間から御用人の堀樣とそのお配偶つれあひのお瀧さんがちよく/\入るやうで——」
其後夫婦連れで例の西石垣さいせき千本ちもとへお茶漬を一度食べに行つた時も、同じく細君の帶の間におさめてあつた蟇口の中から支拂はれたのであつたが
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
今日けふかぎつてそのやうなこといはれるおぼえはなにもなけれどマアなんおもふてぞといふかほじつとうちあふぎて夫々それ/\それがりおへだ何故なぜそのやうにおくしあそばす兄弟きやうだいおつしやつたはおいつはりか
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
雲こそ西に日をつゝ
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
しやく、男しやくろう政客、天文學博士はくし實業じつげう家など、藝苑げいえんでは一時てきに中村時ぞうや千早智さち子などもんでゐたし、シロタやトドロヰッチ夫人のピアノ彈奏だんそうを立ち聽きした事もあるし
つまりそれは、戀文にぞくする古反古を手許にっておくという奴ですな。