“つゝ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
34.9%
10.5%
9.3%
8.1%
7.0%
4.1%
3.5%
2.9%
2.3%
2.3%
1.7%
1.2%
1.2%
1.2%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
穿0.6%
突衝0.6%
竹筒0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よる戸毎こごと瓦斯がす電燈でんとう閑却かんきやくして、依然いぜんとしてくらおほきくえた。宗助そうすけこの世界せかい調和てうわするほど黒味くろみつた外套ぐわいたうつゝまれてあるいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
おや、おや、その代り、いやなトきが附いて居る。その代り『伉儷かうれい得難かるべし、縁談すべて望なし、つゝしむべし、愼しむべし』
腹切はらきりの形も最初は真中まんなか棒差ぼうざしつゝ込んでうしろへ倒れるのであつたが、最後の稽古の日に徳永柳洲が教へて遣つたのでうにか見られる様に成つた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
拾得じつとく食器しよくきあらひますときのこつてゐるめしさいたけつゝれてつてきますと、寒山かんざんはそれをもらひにまゐるのでございます。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
今度こんどは石をにしきつゝんでくらをさ容易よういにはそとに出さず、時々出してたのしむ時は先づかうたいしつきよめるほどにして居た。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
垂飾たれかざりをつけた日傘ひがさ花楸樹はなかまどよ、ジタナ少女をとめくびにある珊瑚玉さんごだま、その頸飾くびかざり柔肌やははだ巫山戲ふざけた雀が來てつゝく。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
我等が立てる甲斐の山の峻峭しゆんせうを以てするも、近づいてこれるゝ能はず、つゝしんでその神威を敬す、我が生国の大儒
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
つゝのねらひをつけかける。
鸚鵡:(フランス) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
三四郎は肉汁そつぷひながら、丸で兵児へこ帯の結目むすびめの様だと考へた。其うち談話が段々はじまつた。与次郎は麦酒ビールむ。何時いつもの様にくちを利かない。流石さすがの男も今日けふは少々つゝしんでゐると見える。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
後ろにつゝましく控へたのは、二十二三の内儀、白粉も紅も拔きにして少し世帶崩しよたいくづれのした、——若くて派手ではありませんが、さすがの平次も暫らく見惚れたほどの美しい女でした。
最後さいごに、かたかしら一團いちだんつたとおもふと——隊長たいちやうおもふのが、つゝおもてそむけましたとき——いらつやうに、自棄やけのやうに、てん/″\に、一齊いちどき白墨チヨオクげました。ゆきむらがつてるやうです。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
上より自在じざいをさげ、此火に酒のかんをなしあるひはちやせんじ、夜は燈火ともしびとす。さてつら/\此火を視るに、つゝをはなるゝこと一寸ばかりの上にもゆる、扇にあふげば陽火やうくわのごとくにきゆる。
爲ぞやといはせも敢ず宅兵衞はいかれる聲を張上はりあげて汝等が此程このほどの致し方如何にも心根しんこんてつ殘念ざんねんなる故訴へ出たる所大岡樣の御仁心ごじんしんにて汝等が命つゝがなきことを得たれば我が恨みはなほ晴難はれがたいで我がやいば
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
は山水に目をうばはれたるに「火をかしなされ」とて烟管きせるさしよせたるかほを見れば、蓬髪みだれがみ素面すがほにて天質うまれつき艶色えんしよく花ともいふべく玉にもすべし。百結つぎ/\鶉衣つゞれ趙璧てうへきつゝむ。
何も左様君のやうにつゝんで居る必要は有るまいと思ふんだ。言はないから、其で君は余計に苦しいんだ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
万事深くつゝんで居るやうな丑松に比べると、親切はかへつて文平の方にあるかと思はせる位。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
よきぞと竊に目配めくばせすれば赤川大膳藤井左京つゝと寄て次助佐助が後に立寄たちより突落つきおとせばあはれや兩人はすうぢやう谷底たにそこ眞逆樣まつさかさまに落入て微塵みぢんに碎けて死失たりまた常樂院は五人の者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
盜賊たうぞくよばはり組頭衆くみがしらしう年寄衆としよりしうへ此伯父をぢが何の面向かほむけが成ものか盜人ぬすびと猛々敷たけ/\しいとは汝が事なり兄九郎右衞門殿の位牌ゐはいへ對して此九郎兵衞が云わけたゝぬ汝が親九郎右衞門に成代なりかはり此伯父が勘當する出てうせろと猶も打擲ちやうちやくなす處へしばらく/\とこゑかけ一間よりつゝと出るやいなや九郎兵衞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
雲こそ西に日をつゝ
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
つゝみて遠く嫁ぐとも
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
これは京女がかういふつゝましやかな風俗を持つてゐるのかも知れない。
京洛日記 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
『面持ちにこやかにつゝしみいやまひたる、聊さか驕慢の気なく云々』と書してあり、対手小野川に対しては『面持ちむづかしく(中略)此の道にては我はと思ひあがりたるさましたる云々』
初代谷風梶之助 (新字旧仮名) / 三木貞一(著)
蓮葉はすは手首てくびつゝましげに、そでげてたもとけると、手巾ハンケチをはらりとる。……
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こんなことからおさんも、去年きよねん……當座たうざ、かりに玉川たまがはとしてく……其家そのいへ出入ではひりにけたやうだつたが、主人あるじか、旦那だんならず、かよつてるのが、謹深つゝしみぶかつゝましやかな人物じんぶつらしくて
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
はしちてつゝおしならべ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
行くときは壁や障子を傳つてあぶな氣に下駄を穿つゝかけたが、歸つて來てそれを脱ぐと、もう立つてる勢ひがなかつた。で、臺所の板敷をやつと這つて來たが、室に入ると、布團の裾に倒れて了つた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
海岸かいがんで、とび喧嘩けんくわをしてけたくやしさ、くやしまぎれにものをもゆはず、びをりてきて、いきなりつよくこつんと一つ突衝つゝきました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
何處か分らぬ奧の方で、ざら/\ツと御籤みくじ竹筒つゝを振動すらしい響がする。人々の呟く祈祷の聲が繪額の陰に鳴く鳩の聲にまじはる。
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
と言つてつゝましやかに一寸笑つてみせた。
そこでは、常に、「溌剌たる才気」がもつとも「つゝましい姿」を見せてゐる。
『ハイカラ』といふこと (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
此よりサンタガタまでは、まだ若干の路程あるに、やみは漸く我等の車をつゝまんとす。馭者は畜生マレデツトオを連呼して、鞭策べんさく亂下せり。
大空の嘉光はつゝみ蔽はれて、陰鬱の氣は瀾一瀾に乘りて流れ來り、霧愁ひ、風悲んで、水と天とは憂苦に疲れ萎えたる體の自ら支ふる能はざる如くに、互に力無き身を寄せ合ひもたらせ合ひて
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
わが未だ地獄に降りて苦しみをうけざりしさきには、我をつゝ喜悦よろこびもとなる至上の善、世にてと呼ばれ 一三三—一三五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そうじてうちつゝむはほかほまれ、金玉きんぎょく物語ものがたりきん鈎子はさみがねかすれば、にも立派りっぱ寶物たからもの