“虔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つつ39.6%
つつま17.0%
つゝ11.3%
つつし11.3%
うやうや5.7%
ツヽマ5.7%
ツヽ3.8%
つつしみ1.9%
つゝま1.9%
ツツマ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると突然、私のうちに誰にともつかない怒りがこみ上げてきた。しかし私はいかにもつつましそうにスウプのさじを動かしていた。……
菜穂子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
実際、女は慥かにさういふたちの女だ。非常に根はつつましやかであるくせに、ヒヨツトした場合に突発的なイタヅラの出来る女だつた。
我が生活 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
しやしやり出るお勝、清左衞門に手嚴てきびしくやられて、つゝましく塗り隱した野性が彈き出されたのでせう、今にも飛びかゝりさうな氣組です。
さう呟きながら、いれずみをした老爺や老婆達が、哀しげにつつしみ深く、赤ん坊を禮拜したといふ。
爾迦夷るかゐすなはち両翼を開張し、うやうやしくくびを垂れて座を離れ、低く飛揚して疾翔大力を讃嘆すること三匝さんさふにして、おもむろに座に復し、拝跪はいきしてただ願ふらく、疾翔大力、疾翔大力
二十六夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
こゝまで話が進むと、最初そんな愚かな事が、と言ふ様な顔をしてゐられたあなた方の顔に、あるツヽマしさが見え出した。
信太妻の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
これの世にツヽしみ生きて、赴かむ戦のさまを つぶさに思ふ
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
つつしみきはまり。
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
恐れを知らず育てられた大貴族の郎女は、つゝましく併しのどかに、御堂々々の御仏を礼んで、東塔の岡に来たのであつた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
恐れを知らず育てられた大貴族の郎女は、ツツマしく併しのどかに、御堂々々を拝んで、岡の東塔に来たのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)