“裹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つつ63.8%
つゝ20.7%
くる5.2%
ツヽ3.4%
くるま1.7%
つつみ1.7%
くわ1.7%
つと1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今更おつつみなさる必要は無からう、と私は思ふ。いや、つい私は申上げんでをつたが、東京の麹町こうじまちの者で、はざま貫一と申して、弁護士です。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
一群の老若男女ありてはしり逃れんとす。左に嬰兒を抱き、右につゝみをわきばさめる村婦の、且泣き且走るあり。われは財嚢ざいのうを傾けてこれに贈りぬ。
小菊は松島の死んだ妻で、品子姐さんの姉の芸名だが、お篠おばあさんは、そう言いながら、仏壇の納まっている戸棚の天井うらから、半紙にくるんだものを取り出して来た。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
燃ゆる火を袋にツヽ幻術者マボロシどものしひ語りには、不老・不死の国土の夢語りが、必主な題目になつて居たであらう。
妣が国へ・常世へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
薄暗い二間には、襤褸布団ぼろぶとんくるまって十人近くも寝ているようだ。まだつかぬ者は、頭を挙げて新入しんいりの私をいぶかしそうに眺めた。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
金を取られた上にられてたまるものか、さつきてめえの方のつつみにちちうが有つたらゆるさねえと云つたろう、有つたか、有りやあしめえ
三千のくわ頭の法師山を出づこれは王法興隆の為め
晶子鑑賞 (新字旧仮名) / 平野万里(著)
なお、家持には、「のこりの雪にあへ照る足引の山橘をつとにつみな」(巻二十・四四七一)という歌もあって、山橘に興味を持っていることが分かる。この巻十九の歌の方がまさっている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)