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裹
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くる
ふりがな文庫
“
裹
(
くる
)” の例文
小菊は松島の死んだ妻で、品子姐さんの姉の芸名だが、お篠おばあさんは、そう言いながら、仏壇の納まっている戸棚の天井うらから、半紙に
裹
(
くる
)
んだものを取り出して来た。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
なるほど、そう言われて気をつけて見ると、誰も誰も皆裸で布団に
裹
(
くる
)
まって、木枕の間から素肌が見えている。私も帯を解いて着物を脱いだ。よほど痒みも少なくて
凌
(
しの
)
ぎよい。
世間師
(新字新仮名)
/
小栗風葉
(著)
翌朝私が目を覚した時には、
周囲
(
まわり
)
の者はいずれももう出払っていたが、私のほかに今一人、向うの部屋で
襤褸布団
(
ぼろぶとん
)
に
裹
(
くる
)
まっている者があった。それは
昨夜
(
ゆうべ
)
遅く帰った白い
兵児帯
(
へこおび
)
の男だ。
世間師
(新字新仮名)
/
小栗風葉
(著)
野暮くさい束髪頭の
黒羅紗
(
くろラシャ
)
のコオトに
裹
(
くる
)
まって、
天鵞絨
(
ビロード
)
の肩掛けをした、四十二三のでぶでぶした婦人の
赭
(
あか
)
ら顔が照らし出されていたが、
細面
(
ほそおも
)
の、ちょっときりりとした顔立ちの洋服の紳士が
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
裹
漢検1級
部首:⾐
14画
“裹”を含む語句
裹脚
一裹
卷裹
山裹
巻裹
羽裹
袱裹
裹物
裹頭