“天鵞絨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
びろうど56.8%
ビロード32.8%
ビロウド6.8%
びらうど1.0%
とうてん0.5%
びろおど0.5%
やろう0.5%
ヴェルウル0.5%
ヴェルヴェット0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分は茫々たる大海原の水の色のみ大西洋とは驚く程つた紺色を呈し、天鵞絨のやうにに輝いて居るのを認めるばかりであつた。
黄昏の地中海 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
けばだった鶏頭の花をかき分けて、一つびとつ小粒の実を拾いとるのは、やがて天鵞絨や絨氈の厚ぼったい手ざわりを娯むのである。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
天鵞絨の袋をかぶせてできた、男社員は黒、婦人社員は赤、の尻尾は配られた、これを男社員は洋服のズボンにつける、丁度肉体では
小熊秀雄全集-15:小説 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
ステツィコ、おには金飾りのついた天鵞絨表のをやるぞ、それは俺が韃靼人から首もろともに毮ぎ取つたやつだ。
白く千鳥を飛ばしたの絹縮みの脊負上げ。しやんとまった水浅葱模様の帯留で。雪のような天鵞絨の緒を、初霜薄き爪先えた南部表の通った船底下駄
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
白小袖の上に紫縮緬の二つ重ねを着、天鵞絨羽織に紫の野良帽子をいただいた風情は、さながら女のごとくかしい。
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
奥の壁に寄せてディヴァンふうの大きなダブルベッドがあって、天鵞絨の寝台掛が屍体の重みで人間の身体の形に冷えびえと窪んでいる。窓際に丸い鏡のついた西洋臭い化粧台。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
そんな往来を足駄でひろって行くと、角の土管屋の砂利の堆積の上に、黒い厚い外套を着、焦茶色の天鵞絨帽をかぶった大平が立って待っていた。
一本の花 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)